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34801
本に出会う / 日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:06:38 pm »
書名:日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土
著者:孫崎 亨
発行所:筑摩書房
発行年月日:2011/5/10
ページ:231頁
定価:760円+税

尖閣諸島、竹島に関するニュースで沸騰している昨今ですが、日本の国境問題につ
いて殆ど知らない事ばかり、またマスコミも政府も「固有の領土である」ばかりで
本当のことは少しも伝えていない。元外務省国際局長という経歴の著者が明らかに
してくれる国境問題の正体だと思います。
尖閣・竹島・北方領土。領土は魔物である。それが目を覚ますと、ナショナリズム
が燃え上がる。経済的不利益に、自国の歴史を冒涜されたという思いも重なり、一
触即発の事態に発展しやすい。 どうしたら、尖閣諸島を守れるか。竹島や北方領
土は取り戻せるのか。

国境問題の歴史を考える上で1945年9月2日に受諾したポツダム宣言、サンフランシ
スコ講和条約を基本に考えると、尖閣諸島、竹島、北方領土が明らかに日本の領土
というのはちょっと無理がある。微妙なところにある。したがって戦後、日本政府
および相手国は、ロシア、中国、韓国との国交回復にあたって、領土問題を、意図
的に「棚上げ」することで交渉を前に進めてきた。国交回復という大きな問題に対
して小さな島々を比べて先人達が選んだ智慧。100年200年単位でゆっくり考えてい
きましょうということで処理してきた。白黒をはっきりつけると領土問題は戦争に
発展する可能性がある。尖閣諸島、竹島が戦争をしないといけないほど価値がある
ものか?双方でじっくり冷静に考えれば自明のことと思うが、ナショナリズムはそ
れを許さない。マスコミ、政府の言うことを鵜呑みにせずに自分で考えるには良書
です。でも本書だけを鵜呑みにするのもまた問題ですね。やっぱり自分で考えてみ
ましょう。

福島原発の事故以後、マスコミ、学者、政府の言うことが全く信じられなくなって
きていますが、最近では唯一書籍だけが信用できる媒体ではないかと思ってしまう
。異端であっても何とか出版している。これは出版社の良心か?1万冊印刷すれば
何とかペイするようです。

本書より
------------------------------
ポツダム宣言で、日本の主権は「本州、北海道、九州、四国と連合国側の決定する
小島」とされ、日本は合意しており、連合軍最高司令部訓令(昭和21年1月)にお
いては、日本の範囲に含まれる地域として「四主要島と対馬諸島、北緯30度以北の
琉球諸島を含む約一千の島」とし、「竹島、千島列島、歯舞群島、色丹島等を除く
」としており、終戦後、日本はこの点を明確に理解している立場をとっていた

中国船衝突事件後、何度も耳にする「固有の領土である」と言う主張をしている尖
閣諸島について、初めて歴史的に明確に日本領であると宣言をしたのは1870年代で
ある
戦後、日本政府および相手国は、ロシア、中国、韓国との国交回復にあたって、領
土問題を、意図的に「棚上げ」することで交渉を前に進めてきた
過去、尖閣諸島周辺の問題は、中国政府と「棚上げ合意」した日中漁業協定により
、双方の国の漁船が違法操業している場合は、相手国は、操業の中止を呼び掛け領
域内からの退去を促すのみで、取り締まりは、当該国が行うことで、物理的なぶつ
かり合いを回避してきたにもかかわらず、2010年の漁船追突問題では、管政権は「
棚上げ合意など存在しない」というスタンスで、日中漁業協定で処理せず、「国内
法で粛々と対応する」という立場を鮮明にした

尖閣問題の「棚上げ」は、かつて、双方の代表によって何度も確認されている
中国は、尖閣諸島を自国領とみなしており、また、1996年以降、米国は尖閣諸島で
の日中いずれの立場も支持しないとしている状態で、国際的に「領有権の問題はそ
もそも存在しない」とするのは無理がある

1955-1956年当時、二島返還で決着しそうになっていた北方領土問題は、日ソの関
係性の深まることを恐れた米国政府から強い圧力を受けたことで一転し、ソ連側は
「領土問題は解決済み」との立場をとり、日本は「国後島、択捉島は日本固有の領
土である」との立場をとり、結果、何ら進展が見られなかった

1993年のエリツィン大統領訪日による東京宣言も、棚上げ合意の産物である
安保条約は日本の領土に対する武力攻撃を対象としているのではなく「日本国の施
政の下にある領域」に対する武力攻撃が対象である

それにより、北方領土は安保条約の対象ではなく、この点は日米双方で何度も確認
がなされている
2007年7月、米国の地名委員会は竹島を「どの国にも属さない地域」に改めたが、
韓国の働きかけにより、ブッシュ大統領、ライス国務長官が関与し、韓国領に改め
られた

これに対して、日本の町村官房長官は「アメリカ一機関の動きにいちいち反応する
必要がない」と発言したが、ブッシュ大統領、ライス国務長官が明確に関与してお
り、また、この機関は地名に関して米国全体を代表し調整する機関であることを考
えると、歴史的過ちであるといえる。また、日本の帰属領土を定めるポツダム宣言
には、主要4島以外の領土は「我等ノ決定スル諸小島に局限セラルベシ」と記述さ
れており、「我等」の中心は米国であることから、米国が竹島を日本領ではなく韓
国領と言えば、日本領にはなり得ない

安保条約第五条には「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれ
か一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認
め、自国の憲法上の規定及び手続きに従って共通の危険に対処するように行動する
ことを宣言する」としている
    尖閣諸島は日本の施政下にあり、第五条の対象になるが、それがすなわち「米
軍の介入になるか」は、「自明ではない」なぜなら、「自国の憲法上の規定に従っ
て行動する」とあり、米国大統領は、戦争に入る際には、政治的にできる限り議会
の承認を得るように努力するはずである。また「主権は係争中。米国は集権問題に
中立」としている尖閣諸島の問題に議会と相談することなく軍事介入することはあ
りえないため、したがって米国が安保条約で約束していることは、せいぜい「議会
の承認を求めるように努力する」程度であると結論づけられる

2011年、アーミテージ元国務省副長官は「日本が自ら尖閣を守らなければ、(日本
の施政下ではなくなり)我々も尖閣を守ることができなくなる」と述べた。つまり
、尖閣への侵攻は、一義的には自衛隊が守らなければならず、守り切れなければ、
管轄が中国に渡り、その時点で安保の対象ではなくなるということになる


そもそも領土問題とは見解の相違に端を発する。見解の相違は、二国間だけでなく
、第三国にあったり、自国内でも見られたり、はたまた時代の変化によってもあっ
たりするもので、国内の世論だけを意識して解決を図るのはナンセンス。さまざま
な見解があることを前提に、さまざまな方策を持って解決しなければならない、そ
の解決の手段として、長期的な「棚上げ」という英知も必要であり、実際に過去の
外交では、それらがとられてきた。それらの外交が、2010年を機に、大きく舵を取
る方向を変えてきている、それに伴って、中国、韓国、ロシアなどの紛争相手国の
態度も変化してきている。

34802
思いつくままに / 宮脇淳子という東洋史の研究者が面白い。
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:05:51 pm »
宮脇淳子という東洋史の研究者が面白い。

専門はモンゴル帝国、モンゴルの話も面白いのですが東洋史の枠組みを超えて中国
、朝鮮、モンゴル、新疆、チベット。アジア側(草の道)から見たヨーロッパ、世
界史の視点が面白い。 今年60歳になった元気女性(おばさん)です。はっきりと
ものを言う。アバウトだけれど歴史の本質をきっちりと捕まえている。ちょっと注
目したい人です。今の政治家などはお金を出して話を聞きに行きたいとも思わない
けれど、この人の話は聞いていたい気がします。

モンゴル帝国から世界史は始まった
http://yokohama.fau.jp/smf/index.php?topic=6167.msg6176#msg6176

宮脇 淳子
みやわき じゅんこ
東洋史家/学術博士

和歌山県生まれ。
京都大学文学部卒業、大阪大学大学院博士課程修了。従来の東洋史の枠組みを越え
て、
中央ユーラシアからの視点に立った遊牧民の歴史と、総合的な中国史を研究してい
る。
現在、東京外国語大学・国士舘大学非常勤講師。著書に『真実の中国史[1840-1949
]』など。


以下は動画を視聴してのメモです。
1912年中華民国 ここから中国(土地の名前)ということになった。後出来た中華
人民共和国も中国と呼ぶ。秦の始皇帝の時代の中原地方をチャイナ=支那と読んだ
。大蔵経(三蔵法師)にある。江戸時代新井白石が支那とよんだ。
隋・唐以降は異民族(北方遊牧民、満州族)に征服された(植民地)支那、近くで
は清は女真族(満州)。黄河、揚子江流域の中原は異民族に支配されていた。した
がって中国の歴史は中華民国となった1912年、100年前から中国というようになっ
た。

中国4000年というのはウソ、中国の歴史は100年、秦の始皇帝からいっても2200年
中国人にとっては歴史は政治。イデオロギー。中国人、韓国人にとっては、今の自
分にとって良いか悪いか現代中国漢字の7割は日本語から(社会、入り口、出口、
民主、共和国等々)、幕末から明治にかけて先人が工夫してヨーロッパ、アメリカ
の言葉を日本語に翻訳してきた。それを日清戦争後の中国人が日本に留学、日本か
ら教師を派遣、教科書を輸入して、現代漢字を取り入れた結果。

春秋の筆法(編年 年表)春秋三伝
歴史の評価を後の世代が決定する。善悪で歴史を見る。勝てば官軍、負ければ賊軍
(歴史以来)
日本は明治維新頃から、アメリカも同じように見る(ゾロアスタ教の影響か)癖が
ある。キリスト教は良い人で他の人達は皆殺しても良い。善悪二元説。生きて行く
ためには非常に厳しい社会。
日本文化は善悪で歴史を見ない。勝ち負けは時の運。黒白はっきりさせない。敗者
を皆殺しにしない。

歴史は因果関係から
司馬遷の史記が歴史書のフォーマットを作った。太祖・太宗は必ず立派(最初に王
朝を始めた人は立派)、後になると段々悪く書く、そして我々の王朝が新しく治め
た正当性を主張する。

「歴史は単なる因果関係であって、善悪の観念を持ち込む-べきで-はない」
書かれた歴史」が当時の支配者に都合がいいように書かれている
易性革命・・・天が性を変える(血が繋がっていない一族がとってかわる)
秦の始皇帝・・・秦の初めての皇帝という意味、固有名詞ではない。

中国、朝鮮は自国だけで自己完結したことがない。強いものにつく。
「チャングムの誓い」朝鮮に女医がいた・・・これだけが事実。宮廷の料理競争は
日本の漫画がモデル。韓国歴史ドラマはフィクション、政治、プロパガンダ、時代
考証など出来ていない。

中国はコピー文化が流行るのは何故?
キーは漢字、漢字を勉強した人達だけのコミュニケーション手段。民衆は話し言葉
でコミュニケーションするので非常に狭い範囲の人々だけしか通じない。漢字は微
妙な感情までは表せない。目に見える見えるものを並べて表現する。見た目一緒だ
ったら良い。言ったもの勝ち、コピーを作ったが勝ち、否定されなければ認められ
たと考える。

にあり、とあり・・・日本の研究論文は、権威を借りて書く。権威を否定したら学
者として生きていけない。

論語の2割だけ、日本は取り入れた。都合の悪いことは省いた。処世術が一杯書い
てある。

中国の歴史はプロパガンダ
朝鮮の歴史はファンタジー
日本の歴史は自虐・反省
今の政権に価値があることが歴史になる。

中国人の1%が国の富の50%を持っている。日中友好とは1%に迎合することか?


34803
本に出会う / 死ねばいいのに
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:05:07 pm »
書名:死ねばいいのに
著者:京極 夏彦
発行所:講談社
発行年月日:2010/5/15
ページ:397頁
定価:1700円+税

おどろおどろしい世界、魑魅魍魎の世界を書いてきた京極夏彦、「死ねばいいのに
」はそんな京極夏彦ならではの作品か?死んだ女の事を教えてくれないか?と無礼
な若い男が突然現れて尋ねる。死んだ女の関係者(実際は微妙は言い方)を一人一
人尋ね回る。問いかけられる言葉に、私は一体、彼女の何を知っていたのだろう?
絶妙の会話、暴かれる嘘、さらけ出される人間の業、自分勝手な自分、彼女の事を
聞かれながら自分のことしか応えない。人は何のために生きるのか?この世に不思
議なことなど何もない。人間の本質にじっくりと迫ってくる迫力、人間臭さ、何と
も言えない不快さが溢れてくる。そして最後に落ちが!

34804
本に出会う / 旅のいろ
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:04:36 pm »
書名:旅のいろ
著者:北方 謙三
発行所:講談社
発行年月日:2006/5/30
ページ:432頁
定価:1800円+税

その女は要注意人物、聖女か魔女か?関わった男は皆事業を成功させる。そして悦
びを感じながら落ちていく。また亡くなってしまう。卓抜した経営センスで土建会
社、建設機械レンタル会社、映画監督、企画会社、レストラン、教団を再建し、名
も無き映画監督は料理人に一夜の大成功をもたらす女。聖子、しかし彼女に関係し
た男達は必ず、破滅か死が訪れる。こんな男たちを見送った弁護士風間は、こんな
女の樹海に足を踏み入れるか?男と女ミステリー。

34805
本に出会う / 海辺の扉
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:04:12 pm »
書名:海辺の扉(上)
著者:宮本 輝
発行所:角川書店
発行年月日:1991/1/15
ページ:257頁
定価:1165円+税

書名:海辺の扉(下)
著者:宮本 輝
発行所:角川書店
発行年月日:1991/1/15
ページ:235頁
定価:1165円+税

2歳の息子と妻、という家庭で幸せな家庭を営んでいた満典。ある日突然、自らの
不注意で自分の息子を殺してしまった。忽ち家族は崩壊、妻とも離婚して、放浪の
旅をしていたときシンガポールで出会ったギリシャ女性のエフィー、一目で意気投
合して彼女のギリシャへ行って結婚する。ギリシャは不景気で、日本人が一人定住
するには難しい国、エフィーのお陰でギリシャで生活することが出来た。満典の心
の中にはそんな野心が潜んでいたかもしれない。ギリシャでの仕事は運び屋のよう
な危ない仕事も引き受けていた。日本に妻のエフィーを日本に連れて帰るために、
より危険な仕事に手を出して大金を稼ごうとする。ギリシャの地中海クルージング
を舞台にサスペンスじみた展開となってくる。しかしどこか緊迫感はない。ふとし
たことから1200万ドルが満典の手に。
突然別れた妻から手紙がきた。それを読んで元妻が自殺するのではと心配した満典
は一人先に日本に帰る。残されたエフィーは病気で倒れた母の介護と1200万ドルを
追う組織との対応に翻弄される。日本での就職口探しと元妻との関係を清算して、
母を連れてギリシャへ妻を迎えにいく。妻は
満典の娘を生んでいた。亡くなった息子が還ってくる、転生、輪廻などの仏教の教
えなどを取り混ぜながら満典の回想などを交えて物語は展開していく。


34806
本に出会う / 重源
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:03:46 pm »
書名:重源
著者:伊藤 ていじ
発行所:新潮社
発行年月日:1994/9/20
ページ:428頁
定価:4369円+税

重源(ちょうげん)という名前を知っている人は相当な歴史通だと思う。先日吉川
英治の私本平家物語を読んでいたときに重源のことが出てきたので興味を持って読
んでみた。この本は東大寺の再建物語作者のこの書にかける意気込みが感じられる
力作。
治承四年、平家の南都焼打ちで、日本国の護国寺・東大寺、藤原氏の氏寺興福寺は
焼失した。源平合戦の最中、この難にあたり、六十一歳の重源は志を立てた。それ
は護国寺・東大寺の再建。この実現こそを最大目標とし、“悪”とも結ぶリアリス
トとして、以来二十五年、八十六歳でこの世を去るまで乱世をまたにかけた謎に満
ちた男の生涯描いた作品。

興福寺は藤原氏の氏寺ということもあり、朝廷貴族たちの支援で再建されつつあっ
たが、東大寺の方は誰も手をつけない。そこで僧としては下位の位であった。東大
寺の再建を司る大勧進に任命されるように事前運動を繰り広げる。朝廷、鎌倉幕府
に働きかけて大勧進になる。時代は乱世、全国から民百姓にいたるまで勧進を受け
て民衆の力で再建するというスローガンを立ち上げ、動き回るしかし実際は鎌倉幕
府の頼朝を動かして鎌倉幕府の組織を使って、国司、御家人たちの協力を得ること
で東大寺の再建を進める。僧というよりは政治家、実業家といった重源。現代でも
定年を過ぎた年齢から、誰でも成し遂げれれないような大事業を行った重源を克明
に細かく、ゆったりとした名文で綴っている。


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本に出会う / 江戸三国志
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:03:16 pm »
書名:江戸三国志 吉川英治全集4巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1968/2/20
ページ:506頁
定価:680円

尾州徳川家の七男坊万太郎の邸から、将軍家拝領の「出目洞白の鬼女の面」をまん
まと盗み出したのは、大盗賊日本左衛門。面箱の底には“御成敗ばてれん口書も隠
されていた。その口書によると、関ヶ原の戦いの前年、日本で客死した羅馬の貴族
ピオの遺品「夜光珠の短剣」には、莫大な富と名誉が秘められているという。その
行方をめぐり、万太郎と近侍の相良金吾、ころび伴天連の娘お蝶、日本左右衛門の
手下、丹頂のお粂、隠れキリシタン、高麗村の一族が入り乱れ、武州、甲州、相州
にまたがって展開する。徳川家康が開城する前からあった江戸城からお茶の水への
隠し通路を巡って徳川吉宗なども出て来る。物語の展開が逆転、逆転の連続でつい
つい読み進めてしまう。「鳴戸秘帖」などを彷彿とさせる作品。「出目洞白の鬼女
の面」「夜光珠の短剣」という宝を巡って登場人物がてんやわんやの騒動を繰り広
げる。なかなか面白い。

34808
本に出会う / 私本太平記
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:02:27 pm »
書名:私本太平記(一)吉川英治全集39巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1969/1/20
ページ:436頁
定価:680円

書名:私本太平記(二)吉川英治全集40巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1969/1/20
ページ:480頁
定価:680円

書名:私本太平記(三)吉川英治全集41巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1969/1/20
ページ:454頁
定価:680円

鎌倉幕府の北条政権の崩壊と南北朝の始まりの時期の物語。執権北条高時の時代の
鎌倉時代は各地の武士、庶民の不満が高まったいた時期。そんな中に登場してきた
源氏の足利尊氏、新田義貞、楠木正成、そして後醍醐天皇。混沌とした時代の人間
模様をドラマチックに描いた私本太平記。天皇というのは天子、皇帝からとった日
本独自の漢字。

そして現天皇は今上天皇と呼ぶ。尊治という名だけ。亡くなって初めて後醍醐天皇
のように名前がつけられる。実は天皇には苗字がない。この仕組みを発想した人は
誰?天才ですね。これは大発明ですね。中国では皇帝には苗字、名前があります。
そしてその皇帝を倒して次の皇帝が立つ。これを革命という。

易性革命。で革命を起こすことが出来るのは徳があるという条件。従って次の王朝
は自分の正当性の中に必ず徳があることをアピールする。しかし日本の天皇は天皇
一族以外は取って代わらない。変えられないようになっている。唯一この天皇に取
って代わろうとした人は居たかも知れないが、実際には実現しなかった。この不思
議な天皇制は延々と続いてきた。平家の時代は後白河天皇、この時代は後醍醐天皇
というかなり強気のカリスマが居たのですね。その後醍醐天皇と足利尊氏、虚々実
々のやり取りがいろいろな物語となって登場してくる。

鑁阿寺での祖父足利家時の置き文「南無八幡大菩薩。私は足利家の悲願を成就させ
るべき立場にありながらこの所行。恥じ悔いております。願わくば、この命ささげ
ますのでどうか三代後にふただび生れかわり真に天下を取らせたまえ。」という遺
言に尊氏、直義兄弟、足利一族郎党が決起して、丹波篠村八幡宮で挙兵する。新田
義貞に負けて、九州へ逃げるときもやっぱり丹波篠村八幡宮に一時待避、その後兵
庫へ逃げていく。足利尊氏は元服してから亡くなる直前まで勝ったり負けたりの連
続、子の義詮の時代になっても安定せず、南北朝が60年近く併存してしまった。そ
の後の応仁の乱を予想させる室町幕府の創始者の生涯を見ることができる。この物
語の中にはいろいろなタイプの人間が出て来る。それは今の昔も変わらない人間の
業というものを感じさせる。全編に渡って起承転結が次々と巡ってきて飽きること
ない長編小説です。

数十年前に読んだことがあるけれどその当時は、関東方面などは地理もしらず名前
も知らないところが多かったのですが、鎌倉を始め、足利市、世良田、分倍河原、
黄瀬川など地名とともに実際に訪れたところも多く、この小説の場面が実感として
わかると又違った楽しみ方が出来たと思います。ふるさとにある丹波篠村八幡宮な
ど源義経の領地だったこともあり、源氏とゆかりが深い。老いの坂も足利尊氏、明
智光秀が越えて京都に攻め入った最初の基点だったり、歴史は繰り返すという因縁
も感じされて興味深い。


34809
本に出会う / 周極星
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:01:48 pm »
書名:周極星
著者:幸田 真音
発行所:中央公論社
発行年月日:2006/5/10
ページ:429頁
定価:1800円+税

著者幸田真音の名前はペンネーム。幸田(こうた;関西弁で“買った”) 真音(
=為替用語のマイン;売りオーダーに対して買うという意味)また本音で真実を語
る、文学に対する姿勢なども込められているとか。この本は21世紀はアジアの時代
、中国ビジネスにビジネスパーソンの目が向いた時期その中国という膨張し続ける
巨大市場を舞台に、老獪な邦銀上海支店長、美貌の日系ハーフの中国系投資会社社
長。その幼なじみの若き日本人ファンドマネージャーが激動の中国経済に挑んで虚
々実々の戦いを続ける。日本と中国のビジネスに対する違いがよく表れている。虚
業の世界の虚業の話という感じがしないでもない。一応、経済小説かな。

34810
本に出会う / 卑弥呼の殺人
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:01:25 pm »
書名:卑弥呼の殺人
著者:篠田 秀幸
発行所:角川春樹事務所
発行年月日:2005/2/18
ページ:341頁
定価:1200円+税

高木彬光「邪馬台国の秘密」(邪馬台国はなかった古田武彦著の説を盗用したとの
論争があった)松本清張「古代史擬」など古代ミステリーを比較検討しながら従来
の論争、議論を踏まえ、日本書紀、古事記、魏志倭人伝を紐解きながら邪馬台国の
位置を推定していくプロセス、論理展開、古代のロマンを感じさせてくれる。そし
て現実の殺人事件を絡めながらの物語、ちょっと複雑すぎるという気もするが、推
理小説だけではなく、古代史へにも導いてくれる欲張った作品です。魏志倭人伝の
中で従来から諸説紛々する「南水行十日陸行一月」をどう解釈するか?「畿内説」
も「九州説」も困惑している問題。邪馬台国は人口規模において九州では人が多く
いた地域でないと納得できない。従って高木彬光の宇佐などは候補からは外れる。
そしてこの本では邪馬台国は水行十日陸行一月位掛かって回ることが出来る領域と
考えている。そしてその中心となる地域は移動を重ねていて朝鮮南部の加羅地域か
ら沖の島そして九州北部に「天下った」甘木・朝倉地方に首都を、時代と共に山門
郡、卑弥呼が亡くなった後は日田地方へ移動していたのではないかと推定している
。邪馬台国の首都移動説が新たな推定。この物語では「九州説」をとって、著者独
自の解釈をしています。最近の考古学の世界では大和での色々な発掘の結果「畿内
説」が有利になってきているように見えるが、全く逆の立場を取っています。いつ
まででも楽しめる素材として邪馬台国探しは残しておいて欲しい気もしますが、結
論も見てみたいと複雑な気もします。(一里=90mの短里を採用しています。)卑
弥呼はそっとして於いて欲しいかも 。永遠に解決しない面白い問題と殺人事件を
絡めた作品。以前にも読んだことがある作品です。


34811
本に出会う /
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:01:01 pm »
書名:絆
著者:江上 剛
発行所:扶桑社
発行年月日:2007/8/30
ページ:370頁
定価:1700円+税

兵庫県丹波で生を受け母ひとり荒んだ家庭で育った森沢康平、村の有力者柳本統治
郎の息子柳本治夫、同い年で同じ日生まれ。母が自殺したのちこの有力者の柳本家
に世話になって、家族と同居していたが、陰険な治夫のイジメ、家族の目から宿命
的な葛藤を断ち切るべく高校卒業を控えた2月に故郷を出奔した康平は、奇妙な縁
から大阪駅で愛知県尾西市の染色工場社長矢井田に出会う。その工場に雇ってもら
って働き始める。中小企業で必死に働く康平に待っていたのは治夫が勤める中部日
本銀行との熾烈で過酷な戦いだった。東京オリンピック、高度成長期、オイルショ
ック、円高不況、バブルに至る昭和から、バブル崩壊、金融不安へと続く平成まで
を生きた名も無き男が見つけた「絆」とは。この時代を生きた人であればほとんど
の人が体験した記憶を呼び起こすことができる時代を背景にこの物語は展開する。
バブル期の過剰な貸出し、そして引き剥がし、誰も責任を取らなかった金融業界そ
のえげつない実態を顕にしている。

34812
本に出会う / 新・平家物語
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:00:35 pm »
書名:新・平家物語(一)吉川英治全集33巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1967/8/20
ページ:486頁
定価:680円+税

書名:新・平家物語(二)吉川英治全集34巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1967/9/20
ページ:505頁
定価:680円+税

書名:新・平家物語(三)吉川英治全集35巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1967/10/20
ページ:463頁
定価:680円+税

書名:新・平家物語(四)吉川英治全集36巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1967/11/20
ページ:500頁
定価:680円+税

書名:新・平家物語(五)吉川英治全集37巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1967/12/20
ページ:492頁
定価:680円+税

書名:新・平家物語(六)吉川英治全集38巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1968/1/20
ページ:467頁
定価:680円+税



義経が奥州に逃れて、その後、紀州、京都、近江を漂流する。各々の地では源氏の
残党が義経を盛り立てる。一方、頼朝は伊豆を拠点で謹慎の日々。後白河天皇の第
三皇子以仁王が平家打倒の「以仁王の令旨」出す。また源頼政ともに挙兵するが事
前に漏れていたためあえなく敗北、宇治川の戦い。しかし「以仁王の令旨」はその
後全国各地にある源氏の打倒平氏の錦の御旗となって源氏の残党の行動のよりどこ
ろとなった。源行家が伊豆の頼朝、木曽の義仲、全国の源氏を回って「以仁王の令
旨」を示す。頼朝も挙兵するが石橋山の合戦では大敗退、房総へ止むなく身を隠す
。一方木曽義仲は巴御前、葵御前と共に挙兵する。そんな緊迫した時に平清盛は死
んでしまう。

清盛が居なくなった平家は極端に勢力がなくなってくる。義理の弟時忠、清盛の息
子宗盛(清盛の貰い子)などがその後の平家を運営するも、時代はどんどん源氏の
有利になっていく。この新平家物語の中で、影の主人公として阿部麻鳥、蓬夫婦が
いる。強いものが勝ち、権力が支配する。金のあるもの、強いものに価値がある時
代。欲も得もなく、ただ身丈にあった生活を志す元伶人、崇徳天皇が皇子の頃の住
まいの井戸を守っていた阿部麻鳥、その後医者の勉強をして、力のない弱い庶民の
乏しい中に居を構え、医者家業、そして孤児たちを集めて育てている。蓬は義経の
母常盤御前のもと童女、義朝が平治の乱で敗れたとき、常盤御前ともに奈良吉野ま
でついて逃げたこともある。この二人が重要な場面では必ずさりげなく出てくる。
おごる平家と源氏側に立って書かれている平家物語ではあるが、善悪2元論では全
く理解できない深い深い人間の業というものを考えさせられる。

義仲の京都入り、平家の都落ち、後白河法皇とのやり取り、そして鎌倉から範頼を
総大将とする義仲の討伐、平家討伐、義経の鵯越、一の谷の合戦、屋島の戦い(那
須与一の弓で扇を落とす)、そして壇ノ浦の戦いで平家は滅亡する。でも源氏の武
将に対して平家の武将が必ずしも劣っていた訳ではなく、源氏の田舎侍よりはずっ
と教養も学問もあって人間的には出来た人々が平家には多い。しかし時代の流れ。
義朝の子に生まれたということで、何故平家を討ち滅ぼさないといけないか?そし
て極端に平家の世が悪い世、でも藤原氏が何代もに渡って政権を維持してきた平安
時代、その時代から平の清盛が政権の座に、時の運命で付いてしまった。義朝など
がヘマをやったため、止むなく清盛が政権の座に、でもすぐに太政大臣など引退し
てしまって福原の港、宋との貿易などに興味を持って、福原に常駐。その後は平家
の一門が政権の座につくことになるが、実は人材がそれ以外にいなかったのと、清
盛の身内を大切にする情の人だったことも影響があるのでは。一族の絆を大切にし
た。また藤原時代末期より平家一門の時代の方が民の生活は安定していた。平和だ
ったのでは(少なくとも戦はなかった)

その後平家を征伐した源氏にしても大義名分はなんにだったのか?ただ父義朝の仇
を打つことが目的、そして征伐が完了した後、義経を執拗につけ回す。範頼を殺し
てしまう。家族として一度も温かい家庭を持ったことがなかった義朝の異常とも言
える正確。結果的に鎌倉三代は短い期間で滅びてしまう。伊豆の一豪族の北条氏が
その政権を支配する。義経を讒言で失速させたとされる梶原景時もその後御家人三
浦氏などに滅ぼされてしまう。

奥州平泉の藤原氏も秀衡が亡くなってしまうと、その子泰衡では維持することがで
きず、鎌倉の前に滅びてしまった。

平家物語、平治物語、保元物語、源平盛衰記、義経記、吾妻鏡などと参考にしなが
ら吉川英治の視点を存分に加えた新平家物語、昭和25年から7年の歳月を経て完成
した本です。当時新聞連載小説として7年に渡って延々と発表された吉川英治の書
いた本の中では最長の長編小説です。昭和25年頃は戦後直ぐで世の中も乱れに乱れ
ていた頃、人々が生きて行くための大きな視点を与えた小説ではなかったのでは。
また著者も病気になったり、だんだん体調も弱くなってきていた時代だったとか。


34813
本に出会う / 新・平家物語(二)吉川英治全集34巻
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 10:59:49 pm »
書名:新・平家物語(二)吉川英治全集34巻
著者:吉川 英治
発行所:講談社
発行年月日:1967/9/20
ページ:505頁
定価:680円+税

清盛が武家として初めて政治の中心に躍り出てきた。これは彼がそれを望んだわ
けではなく、時代がそうさせたところが多い。もともと藤原氏全盛時代は平家、
源氏といえば武家で穢れた存在と蔑まれていた人達。そんな平家が時代と共に表
に出てきた。そして平家物語は鎌倉時代源氏の世になってから書かれた書物。多
分に源氏の正当性を強調しているところが多い。そんな原文に、吉川英治の視点
でなるべく中立に書くことを意図しているように見える。前政権をあしざまに言
うのは古今東西、いつの時代でも同じ事。この巻では鞍馬に幽閉された牛若丸(
義経)を奥州の藤原秀衡が、金売り吉次を使って鞍馬を脱出させる。しかし義経
は藤原一族に監視されるのを嫌って、紀州、京都へと諸国巡りの旅に出てしまう
。一方伊豆に流された頼朝はひたすら仏道に励み、その他女にうつつを抜かして
いる。そして誰が見ても幽閉の身を慎んでいるように振る舞っている。

彼の周りには平家に靡いた人々に囲まれていた。そんな中、北条氏の時宗の娘政
子との恋に。また源頼政は平治の乱で源氏を裏切って、平家側に鞍替えをして源
氏の中では唯一、清盛の信頼を勝ち得ているが、内に秘めたる思いは、平家にも
源氏にも馬鹿にされながら自分の仕事を粛々とこなしている。時には鹿ヶ谷の陰
謀にも巻き込まされそうになりながら巧みにかわして生き延びている。一方、清
盛の感心は宋との貿易、世界の文物の交易、福原(神戸)に港の建設に熱心に京
都よりは福原の雪の御所への滞在がメインとなる。そしてこの貿易に寄って巨大
な富を作っていく。都は義弟の大納言・平時忠が担当する。この時忠が『此一門に
あらざらむ人は皆人非人なるべし』若しくは『平氏にあらざる者は人にあらず』
と高言したとされる。清盛の兄弟位までは貧乏な武家を経験しているので世の中
のこと、人情、義理、武士の意地なども判っているが2世、3世の苦労しないで官
位ばかり高くなった子供、孫の世代になってきて清盛の苦労が多くなってくる。
また後継者として清盛自身も、また世間も期待していた重盛の死によって奢る平
家に衰退の兆しが見えてくる。

34814
本に出会う / 日本沈没 第二部
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 10:59:23 pm »
書名:日本沈没 第二部
著者:小松 左京 谷 甲州
発行所:小学館
発行年月日:2006/8/1
ページ:477頁
定価:1800円+税

昭和48年に出版されて大きな話題となり、映画化もされた「日本沈没」日本列島
が地震、火山の爆発、大陸プレートの移動で日本海溝に引きずり込まれて消滅し
てしまうというショッキングな話。そしてそのとき1億人を超える国民を全世界に
移住させる大規模なプロジェクトを短期間に成し遂げた。でも日本列島と共に海
の藻屑と消えた人は1000万人とも2000万人とも。この二部はその後25年たった日
本の国民がどうなったかを小松左京の原案を元にプロジェクトを作って、何人か
で集まって議論しながら創作された内容を谷甲州が実際に書き綴ったという作品
です。世界に漂流した日本人、25年も経つと2世、3世世代となって「日本沈没」
が起こった時、日本列島の記憶も薄れてきている。

パプアニューギニアに移住した人達は熱帯のジャングルを開拓して一大農業地帯
を苦労しながら建設して少しずつ自立ができるようになった人々、難民キャンプ
に生活する人々など、中国、ソ連国境に移住した人達、世界各地に転々と暮らす
人々、政府は元日本列島の中で一部残った北陸白山の山頂がほんの少し残った。
島に三角点を作って日本の領土として、そこに100万人の人々を住まわせることが
出来る人工島の建設。パプアニューギニアに大規模な農業地帯を作って、バラバ
ラになった人々を一つのところに集めることを企画するが。その後日本が開発し
た地球シミュレーターはその後の気象を未来を予測した。それによると日本沈没
によって大量に噴出された噴火灰の影響に寄って地球の気候が寒冷化していく。
現代文明の主流である中緯度地域は寒冷化に寄って人は住めない地域になってし
まう。

60億人を超える世界の人々の食料は明らかに足りなくなって30億人分くらいしか
確保出来なくなってしまう。世界の国々がそれぞれ食糧確保のために醜い争いを
続けていく。そんな場面を描いている。そして国土を持たなくなってしまった日
本のリーダーとなってこのこの難局に立ち向かう切り札が「地球シミュレーター
」「浮体式建造物(人工島)」の技術。国を超えて世界の人々の生きる道を模索
していく。「日本沈没」当時の潜水艇のオペレーター小野寺、阿倍怜子なども出
て来る。
小松左京は当時、「日本漂流」という題名で構想していたようですが、9年掛かっ
て「日本沈没」部分までしか書けなくて、出版社にいそがされてやむなく出版し
たとか。その後33年後にようやく二部を。谷甲州によって書かれた作品です。

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本に出会う / よみがえる卑弥呼 日本国はいつはじまったか
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 10:58:50 pm »
書名:よみがえる卑弥呼 日本国はいつはじまったか
著者:古田 武彦
発行所:ミネヴィア書房
発行年月日:2011/9/30
ページ:450頁
定価:2800円+税

卑弥呼とは誰なのか、日本国はいつ成立したのか「筑後国風土記」などの資料と
ともに、日本書紀、古事記を素直に読むことによって、卑弥呼の活躍した舞台、
時代、場所を明らかにすると共に、近畿天皇家よりも以前に九州に王朝があった
。また出雲にも王朝があり、その他の地域にも王朝が存在したことを多元的に実
証している。近畿天皇家一元主義が当たり前と考えてきた近代史学に大きな疑問
符を投げかけている。明治以降万世一系の天皇という幻に、思考停止になってい
た学会に一石を投じている。なかなか面白い本です。

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