書名:聖徳太子虚構説を排す
著者:田中 英道
発行所:PHP研究所
発行年月日:2004/9/10
ページ:205頁
定価:1200円+税
「聖徳太子はあくまで虚構の存在である。法隆寺が670年以降に再建されたのは確実である」こんな議論が大手をふってまかり通っている。しかし近年発表された法隆寺の五重塔の心柱が594年に伐採されたものであるということが、年輪年代測定によって明らかになった。
これまで、法隆寺は670年に完全に焼失し、それ以降に再建されたという説が定説のようになっていた。この心柱の年代は、その説に重大な疑義を提起する。
それと著者は、美術史学の立場から仏像や建築物の様式を検討するならば、やはり法隆寺の建築や仏像は、どうしても飛鳥時代のものとして考えざるをえないという。
また、谷沢永一著『聖徳太子はいなかった』、大山誠一著『<聖徳太子>の誕生』など、聖徳太子は存在しなかったとする本について学問的に痛烈に批判している。そして聖徳太子の残した日本文化への大きな貢献を述べている。
第249回活動記録 聖徳太子は実在した
http://yamatai.cside.com/katudou/kiroku249.htm