書名:偽善エコロジー「環境生活」が地球を破壊する
著者:武田 邦彦
出版社:幻冬舎新書
発行日:2008.7.30
価格:¥720円+税
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」で紹介した中部大学教授武田邦彦の最近の本です。
これがエコ生活の現実だ
・割り箸追放→端材の使い道が消え森林破壊
・食品トレイのリサイクル→技術的に出来ず、ほぼ焼却
・古紙のリサイクル→漂白や廃液処理で石油を使い環境悪化
・自動車燃料をバイオエタノールに→作るのに同程度の石油を使う
じゃあ本当のエコとは?
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」を出した直後に色々な中傷があったとか、武田のデータは役所のデータと違う視点が違う等々褒め言葉と思ったら全く逆で、非難、批判、否定されているということが段々分かってきたとか?
ペットボトルの回収まではデータがあるがリサイクルされた量などはどこからも入手できない。アルミはリサイクルの優等生でアルミのリサイクルはリサイクル業者、それらに関わっている人達も非常に親切に回収されたアルミがどういう道を辿ってリサイクルされるかを詳しく説明してくれるが、ペットボトル、食品トレイ、古紙のリサイクル、家電のリサイクルなど説明を避けようと逃げ待っていると。最近はいろいろなところで講演したり説明して来たので少しずつではあるが理解してくれる人も増えているとのこと。
ゴミは分別しても資源にはならない。生ゴミを堆肥にすることは有毒物質も田畑に蓄積する場合がある。今政府、地方公共団体、マスメディアの言っていることにはウソがいっぱい。昔の役人はそれなりの誠意と正直さがあったが、ウソを平気で着く体質になっている。から自分の目で、耳で判断しないといけない。ダイオキシン騒ぎ、古紙リサイクル100%の名刺などを自慢していた市長さん、今年初めに実は古紙はほとんど入っていなかった。今、目の前にある小さな事を極大に捕らえて大騒ぎして政策の最優先課題のように騒いでいるだれも止めない。地球温暖化にしても優先順位は30番目以下では。それより人口問題の方が上(2050年には90億人になると予想されている)現在の穀物生産量20億トン。物差しの違う視点から見なければいけないところをスーパーのゴミ袋、割り箸などに焦点を当てて大騒ぎしている。CO2排出量にしても日本は5%程度全く0%にしても世界全体からすれば重箱の隅の話。等々なかなか考えさせられる一書であると思う。自分で考えてみよう!
自分のホームページに毎日のように環境問題に関する話題を掲載している。
武田邦彦 (中部大学)
http://takedanet.com/これと対局に議論が今、日経新聞のホームページに田中勝氏が書いている。(一応こちらが正統とマスコミは言っている)
ゴミ対策が地球を救う(田中勝)
http://eco.nikkei.co.jp/column/clean_tanaka/index.aspx私はリデュース、リユース、リサイクルいわゆる3Rと呼ばれるものが嫌いですなぜかというと、まず英語を使っているから
です。日本語で呼ばずに英語で呼んでいるものにろくなものはありません。リサイクルせずに焼却することをサーマルリサイクルといったりするのがその例です。日本人は日本語で言って貰うと正確に言葉を理解することが出来るのですが、英語でいわれると本来の目的や意味が曖昧になります。そのわずかな隙を狙って、相手を騙そうとしている人がウソをつくのに英語を使うことが多いからです。(本書222ページ)
書名 環境問題はなぜウソがまかり通るのか
著者 武田 邦彦
出版社 洋泉社
発行日 2007.03
価格 ¥952+税