投稿者 スレッド: 本当に生きた日  (参照数 413 回)

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本当に生きた日
« 投稿日:: 7月 10, 2013, 08:31:46 pm »
書名:本当に生きた日
著者:城山 三郎
発行所:音羽書房
発行年月日:2007/5/25
ページ:411頁
定価:1800円+税

城山三郎にしてはかなり異色な作品です。昭和61年(1986年、ということは男女雇用機会均等法が施行された年に地方新聞(琉球新報等)に連載された作品です。女性にとって、仕事とは何か? 充実した人生とは何か?二児の母で、夫が大阪に単身赴任、38歳になる素子は、夫の帰りを待っている平凡な専業主婦だった。素子の友人のルミは大学講師、メディアにも進出して事業をやっている。

ルミに強引に誘われ彼女の事務所を手伝うことになる。仕事の内容はパートタイム程度の仕事だが、肩書きは副所長。ばりばりと仕事をこなしているルミを始め、女社長などを見ているとしっかり仕事をやっているとうらやましい反面、自分にはついて行けないなにかを感じながら、仕事に意欲を燃やそうとするが、平穏な家庭に影響が出始める。本格的に社会進出した女性を背景に、女性にとっての仕事とは何か?人生の充実とな何かを描いている。城山三郎にしては全く毛色の違った作品です。