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ブックオフと出版業界
« 投稿日:: 11月 14, 2012, 12:30:04 pm »
書名:ブックオフと出版業界
   ブックオフ・ビジネスの実像
著者:小田光雄
出版社:ぱる出版社
発行年月日:2000-6-26
価格:1800円+税
ページ:222P

なぜ、書店が消え、ブックオフだけが増えるのか?こんな疑問に答え
てくれる本である。

書名:だれが「本」を殺すのか
著者:佐野眞一

に比べて格段に業界事情、本屋、本についての情報が濃い本である。
また全体で200ページ前後で非常に良くまとまっている。前著「出版社
と書店はいかにして消えていくのか・・近代出版流通システムの終焉・・
につづく第二弾である。

本の中身ではなく、また出版業界の革命でもなくブックオフの商売の
仕方はフランチャイズチェーン店をいかに増やすか?この増やすこと
で利益を出していくやり方。「新しい」「美しい」ということだけが
本の質の見分け方。アルバイトにでも本の査定が可能。定価の10%
で買い入れ、定価の50%で販売、粗利益率75%を売りにしてフラ
ンチャイズ店を増やしていく商法。ある時点で伸びが止まる時がブッ
クオフ消えて無くなる日。そんな日もいつかは来るのではないか?
 古本屋という範疇ではないブックオフを分析している。なかなか面
白い視点であると思う。
 粗利益率75%というキーワードで新聞をはじめとするマスコミ、
広告で拡大してきたブックオフの今後を注目してみたい。
既存の再販制、委託制、全国一律同一料金、定価制の隙間を利用した
中古リサイクルショップブックオフ、最近益々買いたくなるような本
がおいていないような気がするブックオフ。今後どうなっていくか?
興味あるところである。