書名:だれが「本」を殺すのか
著者:佐野眞一
出版社:プレジゼント社
発行年月日:2001-3-4
価格:1800円+税
ページ:461P
佐野眞一、1969年大学卒業後出版社に入社。「原色怪獣怪人大百科」と
言う本を作ったのが初仕事とか?
本の制作から作家へとの経験をもとに「本」はどこから来て、今どこ
にいて、将来何処へいくのか?を問うている本である。
(2000年)
取り次ぎルートを経由した出版物の推定販売額 2兆3900億円
(書籍・雑誌)
書籍のみ 8956億円
4年連続前年度割れ
書籍新刊出版点数 67000点
書籍推定発行部数 13億2千万部
返品率 39.5%
返品数 5億2千万部
という現状、出版不況と言われる現状分析と、出版業界の新しい試み
インターネット書店の動向など佐野眞一の特長としているこまめな取
材。100人以上の関係者にインタビューと労作である。
惜しむらくは論理的な構成になっていないので、全体を読んでも良
く言いたいことが判らないという感じがしないでもない。
これは佐野眞一の作品に共通するような気がします。足でかく、努
力は凄い物があるが、まとめ方が上手いともっともっと良い作品にな
るような気がする。461ページを半分以下の200ページ位にすっ
きりとまとめてくれると有り難い。
著者はその点不器用な人かもしれない。