書名:図解電脳ネット犯罪撃退マニュアル
アダルトWeb、アイドルコラージュからハッカー、ウィルスまで
著者:藤田悟
出版社:同文書院
発行年月日:1999-3-16
価格:1300円+税
ページ:218P
ネットワーク上で現実に起こっていることを題材にして、実際の事件、
判例などを交えて懇切丁寧に解説している。ちょっと知っているのと
知らないのではかなり違ったネットワークへの接し方が出来るように
思う。特に普段意識しない法律知識も意識させられてしまう。
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知らないではすまされない電脳犯罪と法律
・IDやパスワードの盗用・・無罪
・パスワードの売り買い・・無罪
・代理徴収のために他人名義で銀行口座を開設した場合
・・有印私文書偽造罪
・電子メールの盗聴・・無罪
・他人のクレジットカード等の番号を不正に入手勝手に使用する
・・・電子計算機使用詐欺罪
・他人のパスワードで商品を不正に購入した場合
・・・電子計算機使用詐欺罪
・不正侵入してデータの改ざんや消去を行った場合
・・・電磁的記録不正作出罪
・メール爆弾送付やウィルスに故意に感染させた場合
・・・電子計算機損害等業務妨害罪
・わいせつ画像や映像を不特定多数に見せた場合
・・・わいせつ物陳列罪
・わいせつ画像や映像をCD-ROM等に入れて販売した場合
・・・わいせつ図画販売罪
・わいせつ画像のモザイクを消すソフトを開発して販売した場合
・・・公然陳列幇助罪
・市販のソフトをコピーして不特定多数に配った場合
・・・著作権法違反
・電子掲示板等で相手を中傷した文を掲載
・・・名誉毀損罪
・知り合いの女性の実名や電話番号を電子掲示板に書き込んだ場合
・・・侮辱罪
・国内でインターネットでカジノを開設した場合
・・・賭博場開帳図利罪
・その客になった場合・・・・・・・賭博罪
・ホームページなどでパソコンを売ると掲示し代金のみ徴収しその
ホームページを閉鎖した場合・・・詐欺罪
(本書211ページより)
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上記の例を見て、あれーと驚かれた方もいるのでは?
実際と法律とのミスマッチがよく分かる例ではないかと思う。住基ネット
を考える上でも、法律の遅れ、人々の意識の遅れが判るのではないかと思
う。