投稿者 スレッド: 伊右衛門(いえもん)の右はなぜ読まない  (参照数 593 回)

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伊右衛門(いえもん)の右はなぜ読まない
« 投稿日:: 3月 25, 2019, 08:56:40 pm »
伊右衛門(いえもん)の右はなぜ読まない

古文書を読んでいると「右」を読まない場合が多くあります。伝説の盗賊で有
名な石川五右衛門も五右衛門と書いて(ごえもん)と読みます。右は読まない。
英語でいえばknowやknifeの「k」みたいな感じで読まない。日本語の漢字に
も黙字(表記しても読まない字)はありますね。

ところが江戸中期の浄瑠璃・歌舞伎作家近松門左衛門は門左衛門(もんざえも
ん)と左も発音します。〇左衛門は(〇さえもん)ではなく、(〇ざえもん)
と濁る場合が多いらしい。

〇右衛門は(まるうえもん)ではなく、(〇えもん)と読む場合が多い。右衛
門の頭に文字が付いたときは右が発音されない。

「五右衛門」はゴエモンですが、右が語頭にある「右衛門督」はウエモンノカ
ミと発音します
頭に文字を付けた場合「右衛門」の部分は「~うえもん」ではなく「~えもん
」と読む場合が多い

ところで○○衛門の名前の由来
昔の人の名前の「衛門」。もともと平安時代の役所の名前で「衛門府」という
のがありました。衛門府はその名の通り朝廷の門を守衛していて、「右衛門府
」と「左衛門府」がありました。

衛門府を退官した人が証として自分の名前に「右衛門」や「左衛門」を入れて
通称として名乗りだし、さらに子供の名前に入れるのが流行しました。その後、
時代が経つにつれて先祖が「衛門府」出身であるかにかかわらず人名として使
われるようになったそうです。悪名高い大盗賊の石川五右衛門ももとをたどる
と由緒正しい名前だったわけです。

もともと右衛門の「衛」は「え」じゃなくて「ゑ」だったワ行の「ゑ(we)」
で「うぇ」と発音していた。

古文書は残っていても読みはなかなか残っていないので、江戸時代などの読み
などは古典落語などが参考になるそうです。