投稿者 スレッド: 花散らしの雨 みおつくし料理帖  (参照数 323 回)

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花散らしの雨 みおつくし料理帖
« 投稿日:: 8月 04, 2017, 07:01:28 pm »
書名:花散らしの雨
   みおつくし料理帖
著者:高田 郁
発行所:角川春樹事務所
発行年月日:2009/10/18
ページ:293頁
定価:571 円+税

料理のレシピが主題の江戸時代小説
舞台は元飯田町の「つる家」。「つる家」料理担当の澪が主人公。何でも大阪
から2年前にやってきた。この「つる家」の周辺で起きる事件を扱った小説。
漫画のような構成でどのページから読んでも何となく判る。非常にシンプルな
物語になっている。難しい話もひねりもないので読みやすい。そしてそこでは
必ず食べ物の話、料理の話が詳しく出てくる。事件などは脇役。そんな新スタ
イルの小説です。「みをつくし料理帖」シリーズの第二弾身を尽くす(みをつ
くし→澪)からか?最初のページに舞台が判る江戸地図、登場する場所など記
載した地図がついている。

なかなか面白いこのシリーズも10巻くらいは出ているみたいです。

巻末付録に本書の出てくる「ほろにが蕗ご飯」「金柑の蜜煮」「なめらか葛饅
頭」「忍び瓜」のレシピが掲載されている。ちなみに「忍び瓜」とは胡瓜のこ
と。伏見稲荷では社紋が胡瓜の切り口と同形であることから胡瓜を食べてはな
らない。徳川の世になって葵のご紋も胡瓜の切り口に似ていることから武士は
胡瓜を食べてはいけないことになっていたとか?

本書より
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元飯田町に新しく暖簾を掲げた「つる家」では、ふきという少女を下足番とし
て雇い入れた。早くにふた親を亡くしたふきを、自らの境遇と重ね合わせ信頼
を寄せていく澪。だが、丁度同じ頃、神田須田町の登龍楼で、澪の創作したは
ずの料理と全く同じものが「つる家」よりも先に供されているという。はじめ
は偶然とやり過ごすも、さらに考案した料理も先を越されてしまう。度重なる
偶然に不安を感じた澪はある日、ふきの不審な行動を目撃してしまい―――。
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