投稿者 スレッド: 二河白道  (参照数 564 回)

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二河白道
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 09:56:31 pm »
書名:二河白道(上)
   智臣本多正信伝
著者:羽太 雄平
発行所:実業之日本社
発行年月日:2002/12/15
ページ:454頁
定価:2400円+税

書名:二河白道(下)
   智臣本多正信伝
著者:羽太 雄平
発行所:実業之日本社
発行年月日:2002/12/15
ページ:453頁
定価:2400円+税

本多正信は三河の国に生まれ、鷹匠として徳川家康に仕えた。しかし三河一向一
揆が起こると一揆方の武将として家康に敵対した。その後出奔して諸国を流浪す
る。大和の国の松永久秀に仕えたとか、加賀の国で一向宗徒と石山本願寺と連携
して織田信長と戦っていたともされている。この物語はこの本多正信の半生を描
いた作品です。

戦国時代の三河地方を中心に描いています。そして徳川家康は2人いた。実は双子
として生まれて、正史には2人の事蹟がでてくるのでは矛盾したものになっている
と古今の資料を駆使して、家康2人説を述べる。
また明智光秀の謀反の原因、理由についても新たな説を唱えている。淡々とした
語り口の中にしっかりと読者を捉えながら、物語の中に誘ってくれる。いろいろ
な仕掛けがおもしろい。

本書より
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「敵というのは、誰にとっても悪辣きわまりないものだ。卑劣な手段をもって、
こちらを滅ぼしにかかる。その考え、その手段を一つひとつ打ち破っていかねば
勝てないわけだが、勝ちつづけてみると、いつの間にか敵より卑劣になっている
自分に気づくのだな」松永久秀

「浄土を目ざして西に行こうとする旅人の前には、南に火の河(怒り憎しむここ
ろ)があり、北には水の河(むさぼりの心)があって渡れない。後ろからは群盗
や怪獣が迫り来る。しかし、南北の河に挟まれて細く白い道が延びており、その
先で阿弥陀仏が手招きしている。つまり旅人は、恐れや欲望をはねのけ、白い道
をたどって浄土に至るのである。」二河白道