投稿者 スレッド: ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること  (参照数 326 回)

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書名:ネット・バカ
   インターネットがわたしたちの脳にしていること
著者:ニコラス・G・カー
訳者:篠儀 直子
発行所:青土社
発行年月日:2010/7/30
ページ:359頁
定価:2200円+税

 昨年の秋に図書館に予約をしておいた「ネット・バカ」をようやく借りること
が出来た。買って読むほどの本でもない。でもちょっと興味があると言った感じ
で気軽に予約しておいた。読んでみてなかなか面白い。インターネットのハイパ
ーリンク、HPにはリンクがある。ホームページを読むという行為はリンクを辿っ
て、さも判りやすい。理解していると思えるように見えるが、一つの論文、本を
集中して読み、次に他の論文、本を読んだ方がずっと理解も出来るし、記憶にも
のこる。

インターネットのホームページは最初の数行、中の行、最後の行を拾い読み、そ
してリンクへ飛ぶという読み方をしている。脳に対して刺激、認識機能には刺激
的ですが、深い深い読みや、じっくり考える、集中して考えるということが出来
なくなってくる。インターネットのメリットとデメリットを歴史を踏まえながら
じっくりと説明している。ラジオ、テレビが出現したときもやっぱり本はもう要
らなくなるという危機があった。インターネットで本は要らなくなるという説も
あるが、この本を読むとインターネットだけでは深い思惑、創造的な行動などは
やっぱり無理。ネット・バカになる。

今この世に存在する人達の中で比較的高齢の人は、本をじっくり読んできた経験
が多いので、今のインターネットの中をリンクを辿っても理解が出来るが、若い
人が本も読まず、論文も読まず、インターネットだけとしたら非常に怖い世界に
なるように思う。インターネットに有ることを鵜呑みにしてそれ以外は信じない
。とんでもないことが起こりそうです。何事もほどほどにということが、普遍的
な考え方かなと思います。