投稿者 スレッド: 女の勲章 山崎豊子全集  (参照数 428 回)

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女の勲章 山崎豊子全集
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 04:11:31 pm »
書名:女の勲章 山崎豊子全集
著者:山崎豊子
発行所:新潮社
発行年月日:2004/03/10
定価:4935円

 船場を焼け出された大阪の老舗の羅紗問屋の長女式子が、4才下の八代銀治郎と
いうマネジャー洋裁学校を大きくしていく、また自らはデザイナーとして成長し
ていく過程を描いた作品。大阪弁を巧みに使った小説。山崎豊子としては初めて
の取材を全くしていない作品とか?パリの街並みの様子、スペインの街など地図
とスライドを元に描いたとか?ちょっと人間が描けていないところもある。その
後の改版で街の様子などは後の取材で変更したとの。
 大阪弁は商業語、やっぱり商売人に会っている言葉、標準語では非常にキツイ
言い方をソフトに言いながら、質問、質問、そして納得させてしまう言葉を駆使
している。大阪弁の効果を行かなく発揮しているように思う。ただ全国区ではち
ょっとにニュアンスが伝わらないところがある感じがする。

本書488ページより
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「人間のほんとうの気持ちなど、言葉に出来るものではありませんよ。愛情とい
う言葉は、口にした瞬間から真実が消え、嘘になり、無意味になってしまいそう
です、情熱は激しく燃えて消えてしまうものですが、愛情というものは、燃えず
に人間の奥深くに、静かに変わらず育んでいくものです、それがほんとうに人を
愛する心でしょう」
本書604ページ
「先生の最もお嫌いな銭の話になりましたが、式子さんは僕のかけがえのない財
産でっさかい勘定のの合う清算をして貰わん限りは、きれいに引っ込めまえんか
ら、大変失礼ですが、先生ものそおつもりで、お考えおきしておくれやす」