書名:アルカトラズ幻想
監修:島田 荘司
発行所:文藝春秋
発行年月日:2012/9/25
ページ:537頁
定価:1900円+税
この本は大きく分けて第一章~第二章の連続猟奇事件、第三章のアルカトラズからの脱獄劇、第四章のパンプキン王国、そしてエピローグで解決編で構成されています。
1939年11月、ワシントンDCで起こった2件連続猟奇事件から始まり、恐竜の謎について理論を展開される「重力論文」、亜空間世界、地底王国、ファンタージーの世界となかなか欲張った構成です。そして何となく関連がありそうに見せる筆裁き、でもじっくり考えるとちょっと無理なこじつけの展開になっているように思う。
それぞれが熟成されていない文章構成でちょっと頂けない。多分200頁位に圧縮するともう少し論理的な展開が期待できるのではないかと思う。自分が取材、調査した内容を出来るだけ一杯広げているように思う。広げすぎてまとまりがつかなくなった感じです。もう少しきらっと光るものがほしい作品です。