書名:桜ほうさら
著者:宮部 みゆき
発行所:PHP研究所
発行年月日:2013/3/11
ページ:605頁
定価:1700円+税
上総国搗根藩で小納戸役を仰せつかる古橋家、父は賄賂を受け取ったという疑いをかけられて自刃。兄が介錯をした。古橋笙之介は古橋家の次男坊で22歳。兄は蟄居の身になる。父の汚名をそそぎたいという思いを秘め、江戸深川の富勘長屋に住む。古本屋の下請け仕事の写本をしながら、事件の真相究明にあたる。
この父の自刃には上総国搗根藩のお家騒動が絡んでいた。野心をいだくものたちに押しつぶされそうになりながら、懸命に事件の真相に迫っている様を描いている。長編時代小説です。この物語のキーワードは桜。ほうさらとは?など考えながら楽しく読めました。
・「桜ほうさら」とは?
「ささらほうさらだねえ」とは、南信州や甲州で「酷いめにあいましたねえ」ということ。