書名:青べか物語 山本周五郎長編小説全集26巻
著者:山本 周五郎
発行所:新潮社
発行年月日:2015/2/20
ページ:366頁
定価:1500円+税
「浦粕町は根戸川のもっとも下流にある漁師町で、貝と海苔と釣り場で知られていた。」で始まる青ベか物語、著者が昭和4年前後1年とちょっと過ごした浦安を舞台に30年後に作品にした代表作です。まだ作家としてデビューしたばかり、殆ど売れず、貧困の中悶々とする青春時代。漁師町浦粕でそこの人達とのふれあいを生き生きと描いた作品。“私”の眼を通して、独特の狡猾さ、愉快さ、質朴さをもつ住人たちの生活ぶりを巧みな筆で捉えている。