書名:ドナウの旅人 宮本輝全集第五巻
著者:宮本 輝
発行所:新潮社
発行年月日:1992/8/5
ページ:816頁
定価:4660円+税
宮本輝が初めて朝日新聞夕刊に連載小説として発表した作品です。ドイツ、オーストラリア、ハンガリー、ユーゴスラビア、ブルガリア、ルーマニアの6カ国を舞台に、ドナウ川の源流から河口までを旅する奇妙な縁の4人を中心に描かれている。ドイツで日本人が経営する会社の秘書として働いていた麻沙子、ドイツに5年いて日本に戻っていた。麻沙子の母絹子が突然ドイツに旅に出てしまう。それを追いかけて麻沙子は再びドイツに。絹子には17才も年下の男が一緒だった。絹子の「ドナウ川河口の夕日を見たい」という夢のような話に麻沙子、恋人のシギィ、絹子の同伴者の長瀬4人の長い長い旅を描いている。新聞連載小説だけあって随所に起承転結があって次々と興味をもって読める本です。でも現実的にはありえない設定という感じです。そんな暇人、お金持ちはいないと。