投稿者 スレッド: むのたけじさんが死去 反戦ジャーナリスト  (参照数 572 回)

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むのたけじさんが死去 反戦ジャーナリスト
« 投稿日:: 8月 21, 2016, 06:22:48 pm »
笹本恒子・むのたけじ100歳討論
2014/4/5 横浜情報文化センター情文ホール

日本初の女性報道写真家笹本恒子と戦争中従軍記者として各地を取材した。1945年8月15日、新聞記者として戦争責任を取って辞任、秋田横手市に帰って週刊「たいまつ」を発行していたジャーナリストむのたけじの100歳討論が情文ホールで行われた。
これは東京新聞フォーラムの1プログラムです。同時に笹本恒子100歳展(4/5~6/1)が日本新聞博物館で開催されている。「笹本恒子・むのたけじ100歳討論」を聞きに行ってきたので簡単に聞いたことを思い出しながらメモっておきます。

お二人は大正うまれで今年99歳、東京新聞の論説委員(女性)が司会、お二人に質問してそれに答えるという形式で始まった。お二人とも一言一言に千金の重みがある。
・「お嫁のもらい手がない」という女性に対する殺し文句を良く言われた。(笹本)
・お稽古ごとなどやる人が女性が多いが、絵を描く、お茶、お花などいろいろやっていますというだけではだめ、やるなら師匠を超えるところまで極めなさい。(笹本)
・女性の議員なども見受けられるようになってきたが、赤だとか黄色の服を着て着飾ることばかり、目立つことより頭を磨くことに励みなさい。(笹本)
・明治の憲法は女性と子供に権利を認めなかった。女性とこどもは低い扱い(笹本)
・大日本憲法には国民のこと、日本臣民とされている。臣民とは召使い、もっと悪く言うと奴隷。西洋の思想を取り入れて20年以上掛かって出来た憲法には民主主義、国民国家の思想がなかった。(むの)・人間(人類)がやって良いこと、悪いことを見極めるのが科学という学問だ。(ドイツの科学者)やって悪いことは原子力開発、遺伝子操作だ。この自明のことは共産党も自民党もない。イデオロギーではない。したがって原子力発電もやってはいけない。広島・長崎の悲劇を忘れてはいけない。(むの)
・昭和27年広島の原爆ドームを撮影したことが、このときの写真には原爆ドームの前面にお墓が並んでいる写真を見せながら、当時の話としてアメリカ軍がかまぼこ型の病院を建てた、被爆者の治療をしてくれるのかと期待していたが、ジープでやって来て被爆者をかまぼこに連れて行き検査した。治療するわけでもなく、薬をくれるわけでもない。実験台にされるだけ、そのうちジープでやって来ても誰も行かなくなった。(笹本)
・日本憲法の9条をノーベル平和賞に推薦する提案があるが、この9条は一方では連合国(アメリカ)から日本、日本国民を屈辱的に、戦闘力、闘争力をなくすために与えられたもの、でもこの9条は世界にほこるもの。この矛盾する葛藤に苦しむ(むの)
・最近高齢者、高齢者とまるで邪魔者、高齢者が悪いと言わんばかりの言いよう。でも戦後千葉も東京も何にも無かったところから、復旧に励んで今を築いてきたのはこの世代の人達。この事を忘れてはいけない。みなさん長生きをしましょう。(笹本)
・新聞記者の戦争責任(大本営発表をそのまま紙面にしていた)を取って辞めたこと(褒めてくれる人もいるが)は若気の至り、今は後悔している。辞めずにやるべき大事なことがあった。それは当時紙面に発表した記事について本当はこういうことだったと解説記事を書いて、戦争責任を明らかにして国民に知らせること。1945年8月15日以降各新聞社に提案したとしたらどの社の記者達も賛成してくれたと思う。(むの)
・戦争中の状況を国民、読者も知っていて新聞記事を読むときには新聞に書いてある裏をしっかりと読んでいて新聞社も大変だというこころを持って読んでくれていたと思う。したがって記事を嘘だといって怒るものは居なかった。抗議もなかった。嘘と言うことをみんな知っていた。このことが大事で政府が一番困ること。(むの)
・安倍首相いうとんでもない、どうしょうもない奴が出てきて、日本を戦前の軍国主義に突き進もうとしている。特定秘密保護法というのは治安維持法と同じ、当時でも特高がやって来て国民に強権をふるって弾圧するわけでもなく、命令が来るわけでもない。しかし法があるというだけで始まる自己規制という面だって出てこない陰湿な雰囲気が怖いのだ。新聞記者が二人で話をするのは良いが、三人以上では話はしない。話の内容が誰から漏れたか判らない。密告する奴が必ず出てくる。(むの)
・今の世の中は昔と違って自分の思っていることを言っただけで逮捕され、監獄に投獄される訳でも殺されるわけでもないので、どんどん思っていることを言いなさい。100年近くも生きてきたら怖いものは何もない。大いに言いたいことを言いましょう。(むの、笹本)
・1万年前に農耕を手にした人類はここで母系から父系に変わったこれが延々と今まで続いている。そろそろこれから1万年位母系に変わるべきではないか?もっと男と女は仲良くならないといけない。男と女の対立ではなく、仲良くするということ。それも好きだ、愛しているではなくお互いに敬愛している関係にならないといけない。男と女が仲良くなれば、戦争だ軍国主義と言っている暇もなくなってくる。(むの)
・人類(人間)の余命は40億年、でも40年かもしれない。(むの)
 安部、オバマ、プーチンに任しておいたら40年に
・戦後の3世代同居から核家族化が家の解体、家族の解体、夫婦の解体、親子の解体を進めてきた。これは人間本来の生き方とは違う。一人一人ばらばらが正常なはずはない。絆というのは言葉だけ唱えているだけでは出来ない。絆というのは努力して作っていくもの。家族、夫婦も築いていくもの。言葉は概念だけ、でも人間は生きている。(むの)
・私は60才頃までは殆ど医者に掛かったことがなかったが、その後胃がんにかかって手術、その後肺がんにそしてがんが残ったまま治療を止めた。そしてそのとき思った。良いことも悪いことも私のうち、がんもわたしのもの、どちらも大事にしないといけない。仏を拝むより、自分を拝め。そしてその後検査したらがんはなくなっていた。(むの)
・自分を大切にしないさい。人は80億人いるがその中の1人1人の自分は「かけがえのない自分」その自分を大事にしなさい。自分大切にしないひとに、人を大切にはできない。(むの)
・20代は20代の責任、60代は60代の責任、各世代は各世代の責任をそれぞれ少し実行することで世の中は変わる。小さなことで良い。それをやろうとすることそれで世の中は変えられる。

その他、話題豊富でいつまでも聞いていたい感じでした。二人とも魅力あふれる老人。魅力ある老年を謳歌している感じの心地よさが伝わってくる。今回の定員は250人、会場は満席、お二人の話の途中に声がかかったり、拍手が起こる。和やかなひとときでした。私にとってはお祖父さん、お祖母さん世代
懐かしさともに人生の縁、深さを感じました。またお祖父さん、お祖母さんに叱れている良い気持ちも味わいました。4/21、22の東京新聞夕刊にこの対談の特集記事が出る予定とか?じっくり読んでみたいと思います。残念なのは会場は私より同年、年配者が多く、若い人が少なかった。是非とももっと若い人に聞いて欲しかったような気がします。

むのたけじの名言・格言
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?topic=3951.0
「笹本恒子*むのたけじ 100歳討論」
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?topic=11282.msg11302#msg11302
いのち守りつなぐ世へ むのたけじ語るⅡ
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?topic=11099.msg11119#msg11119
希望は絶望のど真ん中に
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?topic=11150.msg11170#msg11170
戦争いらぬやれぬ世へ
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?topic=11239.msg11259#msg11259
桐生悠々自伝 思い出るまま
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?topic=12760.msg12781#msg12781
日本で100年、生きてきて
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?topic=17347.msg17375#msg17375
100歳のジャーナリストむのたけじ氏「民衆は自ら声上げよ」
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?topic=18650.msg18680#msg18680

101歳で死去 反骨のジャーナリストむのたけじ氏の“遺言” | 日刊ゲンダイDIGITAL
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188254

東京新聞:むのたけじさんが死去 反戦ジャーナリスト:社会(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016082101001344.html?ref=rank
東京新聞:101歳、反骨のジャーナリスト むのたけじさん死去:社会(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016082290070013.html

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« 最終編集: 8月 27, 2016, 04:41:10 pm by admin »