投稿者 スレッド: ええもんひとつ とびきり屋見立て帖  (参照数 573 回)

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ええもんひとつ とびきり屋見立て帖
« 投稿日:: 1月 10, 2014, 03:32:10 pm »
書名:ええもんひとつ とびきり屋見立て帖
著者:山本 兼一
発行所:文藝春秋
発行年月日:2012/12/10
ページ:289頁
定価:505円+税

名代の老舗道具屋「からふね屋」の愛娘だったゆずは店の奉公人だった真之介と出奔、幕末の京都で道具屋「とびきり屋」を営んでいる。古道具屋は「見立て」が信条。ゆずは小さい頃から実家の商いを父について学んでいる。真之介も若くして二番番頭に取り立てられるほどの「目利き」この二人が幕末の京都で商いを行う営みをおもしろおかしく、そしてちょっと哀しく描いている。桝屋喜右衛門(古高俊太郎)に頼まれて夜の市に茶碗と扇を売りに行く。それが何と150両に売れた。幕末の志士、坂本龍馬、桂小五郎、その愛人磯松、新撰組の芹沢鴨なども登場してくる。この若夫婦がそれぞれの分を守りながらお互いの長所を生かして「とびきり屋」を営んでいる様子を描いている。経済小説としても、また商売の極意、コミュケーションのノウハウなどあちこちに散りばめられています。

道具を買うときの極意として「ええもんひとつ」道具を買うときは一番ええものをひとつだけ買うこと。値崩れしない。また古道具を買うときは「道具をたくさん買っておくこと」たくさん買っておけば、高く買ってしまったものがあっても、他のものが損を埋めてくれる」

「夜市の女」「ええもんひとつ」「さきのお礼」「お金のにおい」「花結び」「鶴と亀のゆくえ」(とびきり屋なれそめ噺)の6編が収録されています。

『ええもんひとつ とびきり屋見立て帖』 (山本兼一 著) | インタビュー - 本の話WEB
http://hon.bunshun.jp/articles/-/112