書名:明治無頼伝
著者:中村 彰彦
発行所:角川書店
発行年月日:1996/2/25
ページ:461頁
定価:781円+税
明治10年までは幕末、元新選組三番隊長・斉藤一は維新後、旧会津藩と命運を共に、滅藩、斗南藩(下北半島)への移住、正式に藩士になった。薩長藩閥政府に抵抗を続ける旧会津藩士・高津仲三郎の足跡を追う。東京、大阪、京都、佐賀とたどる。不平士族の反乱が続くなか、陰ながら彼らの立場に同情を寄せながら支援に生きる道を選ぶ。薩摩の西南の役には政府・警察隊として参加、旧会津藩士とともに薩摩を叩く。時代の変化に、あくまで己の意地を曲げなかった斉藤一という男の生の奇跡をたどった長編時代小説。最後の侍としての斉藤一の魅力と感動を伝えてくれる。面白い本です。