投稿者 スレッド: 名もなき毒  (参照数 280 回)

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名もなき毒
« 投稿日:: 7月 17, 2015, 07:12:27 pm »
書名:名もなき毒
著者:宮部 みゆき
発行所:幻冬舎
発行年月日:2006/8/25
ページ:489頁
定価:1800円+税

世界は毒に満ちている。かくも無力な私たちの中にさえ

久々に宮部みゆきの現代ミステリーを読んでみました。いつものように犬の散歩の途中、コンビにで買った紙パックウーロン茶を飲んだ老人(古屋明俊)が、突然苦しんで死んでしまう。ウーロン茶に青酸カリが混入されていた。似たような事件が埼玉や横浜で連続して起きた。無差別毒殺事件で同じ犯人によるかと思われたが・・・・。
 
主人公の杉村三郎、彼の妻の父親は、今多コンツェルン会長の今多嘉親で、彼は会長室直属のグループ広報室で働いている。すでに他界した妻の実母は嘉親の正妻ではなく、愛人であった。周りからは「逆玉の輿」といわれていたが、妻も彼も経営には一切タッチしないという条件で結婚した。

杉村がいる広報室で、女性アシスタントとして雇ったバイト(原田いずみ)が、編集長と喧嘩し、会社に出てこなくなってしまう。時たま逆恨みのような嫌がらせ、事件を起こす。杉村は、トラブルに対処するため、原田いずみの身上調査を行っているうち私立探偵・北見氏を紹介される。先客として北見氏を訪問していた少女と出会う。それはあの無差別毒殺事件の被害者の孫娘・古屋美智香であった。

頼りなさそうな杉村三郎のキャラクタが面白い。この杉村三郎が探偵役として事件を解決していく。この本を読んだのは2回目です。