投稿者 スレッド: 夕あり朝あり  (参照数 275 回)

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夕あり朝あり
« 投稿日:: 10月 16, 2014, 10:47:24 pm »
書名:夕あり朝あり
著者:三浦 綾子
発行所:新潮社
発行年月日:1987/9/20
ページ:304頁
定価:1150円+税

三浦綾子の「続氷点」で茅ヶ崎のお祖父さんのモデル五十嵐健治氏。実はキリスト教徒で日本初のドライクリーニングの白洋舎の創始者、五十嵐健治氏の波乱に満ちた生涯を描いた作品です。生まれたばかりで父母が離婚、4歳の時に養子に出され、小学校を出て職を転々と変え、東京でクリーニング店に勤めたとき宮内庁に出入りするとき、三越の主任に見いだされて三越呉服店に勤める。

そしてその後30歳で独立してクリーニング店を始める。森文部大臣の奥さんに日本にはドライクリーニングがないことを教えられる。そこで大学の先生、役人などに知恵を請いながら日本で始めてドライクリーニングの方法を見つける。その後も波瀾万丈の人生を後年80歳の五十嵐健治氏が1人昔を語る設定で書かれている。苦難に遭うたびに聖書の一節を祈りながら其の時々の判断をしていく。そして何とか解決策を見つけて行く。絶体絶命の時にどう向かい合うか?真価が問われる。読みやすく判りやすい文章なので一気に読んでしまった。久々の三浦綾子作品です。