投稿者 スレッド: 偶然の装丁家 就職しないで生きるには  (参照数 291 回)

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偶然の装丁家 就職しないで生きるには
« 投稿日:: 7月 30, 2014, 10:18:22 am »
書名:偶然の装丁家 就職しないで生きるには
著者:矢萩 多聞
発行所:晶文社
発行年月日:2014/5/10
ページ:281頁
定価:1500 円+税

学校や先生になじめず、小学校、中学校一年で不登校。十四才からインドで暮らす。いわゆるまともな学校教育は受けていない。専門的なデザインの勉強もしていない。でも装丁家として活躍する。ただ絵を描くことが好きだった。装丁とは本のデザイン(ブックデザイナー)をすること。今まで中島岳志や森まゆみの著作、小説、学術書、ビジネス文書など350冊のデザインと手がける。

新進気鋭のブックデザイナーのエッセイ風の本です。南インドのバンガロール-横浜-京都を行き来しながら本の装丁、ペン画、日印交流イベントの企画などの活動を行っている。横浜保土ケ谷生まれ
就職しないで生きるにはとタイトルにあるが、就職しても生きるにはと読み替えても充分参考になる本です。ノウハウものではなく、自分の経験を通して生きていくとは?を自分の言葉で語っている。

名文ではないけれど本音、情熱が伝わってくる語り口、ついつい読み進めてしまう吸引力のある文章だと思う。個性、特徴、人とは違う、世界にひとつだけと個性を尊重された時代に育った著者が、人と人の協調を訴える。計画を立てて、思い通りのスケジュールでなんでも最短距離、効率化が重視される風潮に大きく反発している。そんなに思い詰めなくても世間はそれなりに生きていけるよ。四角四面に考えなくても世の中、ひとの出会いと運、そしてなるようになる。

目的、目標を声高に求めなくても、人生を楽しみながら生きていける。人と合わせないといけない訳ではない。違っても良いけれど、合わせている方が楽な場合もある。人それぞれだと。本にまつわる話もいろいろあって楽しい本です。

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「本のからだ 本のかお」~よこはま 本への旅~  装丁家の矢萩多聞さんをお迎えして
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