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東京にオリンピックを呼んだ男
« 投稿日:: 7月 08, 2014, 02:15:00 pm »
書名:東京にオリンピックを呼んだ男
   強制収容所入りを拒絶した日系二世の物語
著者:高杉 良
発行所:光文社
発行年月日:2013/8/5
ページ:524頁
定価:1500円+税

ビジネス小説の第一人者高杉良による日系二世和田湧さんの物語です。戦後、全米水泳大会に参加した”フジヤマのトビウオ”古橋の活躍によってジャップと呼ばれていた日本人がジャパニーズと呼ばれるようになった。敗戦後の日本の奮闘をアメリカに印象づけた影にフレッド・和田がいた。
日本選手団を全員自宅に宿泊させて家族全員で面倒を見た。外貨不足で困っていた選手団、全て自前で「おもてなし」を行っている。その後も山中、依田、日紡貝塚のバレーボール選手達もこの和田さんに世話になっている。

この和田湧さんの評伝です。17の八百屋(スーパーマーケット)を経営する熱き心で祖国を励ます日系実業家。1964年の東京オリンピック開催するために中南米諸国を夫婦で回って各国のIOC委員に日本を投票して貰うために奔走した。中南米諸国の票の殆どを集めた。これが東京オリンピックの開催に結びつく。知られざる日本の恩人、和田湧の波瀾万丈の生涯を描いている。更に日米の経済・文化交流を発展させた。60年代以降、日系人の引退者のためのホーム建設に力を尽くした。スポーツばかりでなくいろいろなことに全力で取り組む姿が清々しい。