投稿者 スレッド: 人情馬鹿物語  (参照数 278 回)

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人情馬鹿物語
« 投稿日:: 4月 14, 2014, 10:55:23 am »
書名:人情馬鹿物語
著者:川口 松太郎
発行所:論創社
発行年月日:2009/5/20
ページ:331頁
定価:2000円+税

川口松太郎の作品は初めて読む。「愛染かつら」「新語十番勝負」などは知っている人は知っている作品。第一回直木賞を受賞している。

浅草生まれ、この物語は大正時代の東京(江戸)の庶民と師匠の悟道軒円玉と生活をおもしろ可笑しく当時の気質など交えながら描いている。江戸っ子は居なくなったと嘆く。田舎もんばかりになったと。多分震災前の様子を描いている。それが最後の江戸っ子が残っていた時代だったのかもしれない。
12遍の短編を集めた下町の作品。

明治32(1899)年東京浅草生まれ。久保田万太郎、講談師・悟道軒円玉らに師事する。昭和9年の『鶴八鶴次郎』が小説でのデビュー作。同作や『風流深川唄』などで昭和10年、第1回直木賞を受賞。以後芸道小説、風俗小説、時代小説と広汎に活躍する。映画会社の重役として芸能界も支えた。昭和40年、芸術院会員、48年には文化功労者にも選ばれた。昭和60(1985)年没。主な作品は『愛染かつら』『蛇姫様』『新吾十番勝負』『しぐれ茶屋おりく』など。