投稿者 スレッド: 失われた30年 逆転への最後の提言  (参照数 378 回)

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失われた30年 逆転への最後の提言
« 投稿日:: 8月 25, 2013, 12:23:27 am »
書名:失われた30年 逆転への最後の提言
著者:金子 勝・神野 直彦
発行所:NHK出版
発行年月日:2012/6/10
ページ:237頁
定価:780円+税

バブル崩壊のとき、金融機関の一時的国有化、不良債権の厳格な査定など抜本的改革案を提唱した。しかし、改革の責任をとることを恐れた政治家や官僚はその場しのぎ状態を許容し、公費を投入して金融機関を助けるという曖昧な手をとって誰も責任は取らなかった。
現在の東電問題も同じ構図、東電を破綻させ、東電を国有化して、責任の所在をハッキリさせ株主、経営者、責任を取らせる体制にしないといけない。ところが東電を残して「実質国有化」の名のもと東電へのズルズルとした追い貸しが続き、なし崩しの原発再稼動も検討されている。賠償金、汚染水処理、廃炉処理など東電一社が何回倒産しても出来るわけがない。当然国の税金を使って進めざるを得ない。

ここでも公費を投入しないとどうしようもない。だったらやっぱりきっちりと責任を取らせないといけない。「グローバリズム」の安易な導入が、中小企業へ壊滅的打撃を与え格差の深刻化を招いたことは一向に省みられず、またもや、デフレを悪化させること必至のTPP交渉参加表明がなされてしまった。
金子勝氏神野直彦氏の2人の対談しながら「失われた20年」これを30年にしないために、エネルギー政策と地域社会のありかたについて、社会保障と税について、TPP交渉参加表明に象徴されるアメリカニズム追随について、現在の問題点を討議し、過去20年の教訓をふまえ、必要な改革策をあらためて提示していく。「何度、同じことを言わせるのか」という徒労感と諦めを超えて、政治家・官僚、そして国民への「遺言」とも言える覚悟で、この国が向かうべき新しい社会像や経済システムの全体像を提示する緊迫感に満ちた書。これがラスト・チャンスだ!

目次
序章    何度、同じことを言わせるのか!――「失われた30年」の危機
第1章    “不良債権化”する原発――エネルギー政策と地域社会の危機
第2章    社会保障と財政――「一体改革」の危機
第3章    TPPのウソ――「グローバリゼーション」追随の危機
第4章    逆転への提言