投稿者 スレッド: 乱の王女 1932 愛と哀しみの魔都上海  (参照数 275 回)

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乱の王女 1932 愛と哀しみの魔都上海
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:08:01 pm »
書名:乱の王女
   1932 愛と哀しみの魔都上海
著者:生島 治郎
発行所:集英社
発行年月日:1991/6/25
ページ:333頁
定価:1262円+税

舞台は昭和7年(1932年)の上海に絞り、まるで映画のように川島芳子の青春を描
いている。「愛と哀しみの魔都上海」という副題がついている。川島芳子は清朝の
粛親王の第4側妃の娘で第14王女にあたる。満州事変の翌年、上海事変が起こり、
満州国建国宣言、五・一五事件が起こった年。日本の軍部が狂い始めた年。中国人
の父と日本人の母とする竜宗好19歳が日本から上海に戻ったところから物語が始ま
る。竜の父は貿易商で反日運動で中国人のために自宅で殺させてしまう。その後母
と竜は母の実家(日本の金沢)で生活をしていた。上海の自宅(邸宅)は焼けたけ
れども一部残っている状態だった。そこには父の遺産(金)が焼けた床下に埋めて
あった。その遺産を使って日本軍の上海事変に対抗する防衛隊を組織して竜が立ち
上がる。竜の遺産を狙って日本陸軍、国民軍が暗躍する。そんな中で川島芳子と出
会う。竜と本当に短い生涯と芳子のひとときを描いている。