投稿者 スレッド: ここに古代王朝ありき 邪馬一国の考古学  (参照数 315 回)

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ここに古代王朝ありき 邪馬一国の考古学
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 10:46:29 pm »
書名:ここに古代王朝ありき 邪馬一国の考古学
著者:古田 武彦
発行所:ミルネヴァ書房
発行年月日:2010/9/10
ページ:362頁
定価:2800円+税

「邪馬台国はなかった」は魏志倭人伝を改変・読み替えをしないで理解するとい
う視点で文献解釈をした本ですが、この本はいま出土している遺跡、鏡、剣、矛
、銅鐸、古墳などの分布を比較しながら邪馬壱国の位置を推定していく。

歴史と言いながら科学的な証拠を次々積み上げて推理していく、古田武彦の方法
について、そこまで調べないといけないの?という疑問を持ちながら、いや感心
しながら読み進めました。
細心の注意を払いながら大胆な提案をしていると思います。邪馬壱国の確定もそ
れなりに興味ありますが、それ以上に文献を調査していく方法論に情報処理の方
法に通ずるものがあるように感じます。インターネット時代になってもやっぱり
情報の収集、解析、加工、編集、そして何よりも大切な情報源の確定、原資料に
あたる。これは大いに参考にすべきこと。そして現地におもむく現場主義。今ま
での学会にあまりにもショックを与えすぎたのでやっぱり無視という姿勢を押し
通しているのかも。既存の学者が反論するだけ勉強していない。そんな気もして
くる。