投稿者 スレッド: 札束時代(赤たん褌)  (参照数 491 回)

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札束時代(赤たん褌)
« 投稿日:: 4月 11, 2016, 12:27:19 pm »
書名:札束時代(赤たん褌)
著者:清水 一行
発行所:角川書店
発行年月日:1991/8/20
ページ:439頁
定価:485円+税

この本は実在する人物をモデルにした小説で、春本竜作という主人公が14歳で初体験、そしてこの世で一番偉いのはやくざの親分と思い込んで、博奕打ちの親分にのし上がる。その竜作、終戦直後の大混乱の中、戦争中アメリカ人捕虜を使って商売をしていたが、そのときの扱いに感激したアメリカ軍の大佐が、占領軍となって日本にやって来た。そして世話になった春本竜作に日本の道路の整理の仕事を依頼する。、その資金として500万円の札束を渡す。

春本竜作はその札束を床の間に積み上げ、やくざの親分から建設会社の社長に転身、そして東京の三大劇場のひとつ明和座(明治座)の再建の契機となった。立身出世物語。花柳界に顔がきき、いろいろな女の遍歴、そして大もうけもするが、それ以上に洪水のように浪費浪費する。競馬の馬主をやったりと豪快に短い人生を太く短く生きた春本竜作を描いている。

実在の人物とは新田建設の新田新作、力道山をプロレスラーに育て上げ、プロレス隆盛の基礎をきずいた。明治座を再建したのも新田新作。これかはこんな人物は出てこないだろう。そんな桁外れの人物ではないかと思う。