投稿者 スレッド: 港町の近代  (参照数 361 回)

admin

  • Administrator
  • Hero Member
  • *****
  • 投稿: 59141
    • プロフィールを見る
港町の近代
« 投稿日:: 1月 16, 2016, 02:52:04 pm »
書名:港町の近代
   門司・小樽・横浜・函館を読む
著者:岡本 哲志
発行所:学芸出版社
発行年月日:2008/4/30
ページ:206頁
定価:2200円

四つの港町(門司、小樽、横浜、函館)を取り上げながら、近代の歴史の新たなページに登場した港町、その歴史と発展の様子を実地調査を踏まえて紹介している。近代の港町として発展した港町ですが、それぞれ古い港は中世、新しい港でも近世の時代を持っていて近代に突然港町として栄えたわけではない。そんな軌跡を順に追ったレポです。文明開化で過去を捨て去ったようにみえている港町でも過去をやっぱり残している。そんな視点の違った港町の物語です。港町につきものの遊郭、岡場所などの変遷、そして神社、お寺の変遷の後を追いかけることで、その港町の歴史が見えてくる。

地元横浜も視点を変えると見えるものが見えてくる。レンガ倉庫、税関、県庁のレトロな建物も桜木町から見ると、違和感がある。どうもなじまない。でもこれを海の船の上から見ることで港町は真の姿を見せてくれる。港町の建物は海側を表として建設されている。そして沖合を埋め立てたことで、どんどんと海側に張り出していく。それを列車の駅側から見ると裏側ばかりをみることになる。街の表と裏を反対に見ていたことによる違和感か?機会があったら今度海からの眺めを楽しんでみたい。