投稿者 スレッド: 誰か「戦前」を知らないか  (参照数 382 回)

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誰か「戦前」を知らないか
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 02:42:22 pm »
書名:誰か「戦前」を知らないか
著者:山本 夏彦
出版社:文芸春秋社
発行日:2005.09.25
価格:690円+税

戦前のデモクラシーを「大正(ご遠慮)デモクラシー」と呼んでいる。「民主」
といっては天皇陛下に遠慮がある。だから民本主義と呼んだ。けれどもデモクラ
シーに2つはない。戦後の左派の多くは共産党の転向者である。何が何でも戦前
をまっ暗にしたい。いかにも左翼の転向者は「特高」に監視され「まっ暗」だっ
た。著者はこれを「戦前お尋ね者史観」と呼んでいる。(表紙カバーより)

夏彦迷惑問答を20代のパートナーと行っている対談集です。(読書メモ)

戦後は皆さん無闇に旅をしたがる、知識と学問がない人が旅をしても、得るもの
はない。-----ロバは旅しても馬になって帰ってくるわけでない。

新聞の勧誘員も新聞社の社員ではありません。勧誘員がいくら悪質になっても新
聞社は関知しないこと選挙の運動員と候補者の仲のごとし。

新聞の特派員はいつもデスクの顔色をうかがって原稿を書いています。本社が米
英撃つべしなら撃つべしと書きます。原稿は常に掲載されることを欲します。撃
つなと書けば没書になるのはまだしも左遷されます。クビになります。こうして
特派員は国をあやまったのです。
 僕は記事なら信じません。広告なら信じます。記事は月給もらっている記者が
書きます。広告は一字千金、大金を払っている広告主が書きます。

山本夏彦は漢文が読める最後の世代。漢字の知識が豊富で適切な語彙がすぐ出て
くる。ボキャ貧(語彙が貧困)のパートナーとの面白い対談となっています。