投稿者 スレッド: 草原の覇王 チンギス・ハーン  (参照数 362 回)

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草原の覇王 チンギス・ハーン
« 投稿日:: 5月 15, 2015, 09:14:26 am »
書名:草原の覇王 チンギス・ハーン
著者:津本 陽
発行所:PHP研究所
発行年月日:2011/2/1
ページ:472頁
定価:781円+税

チンギス・ハーンは遊牧民社会で有力な族長の子として生まれた。でも9歳の時父が毒殺されてしまう。ここから運命が大きく変わる。隙のある部族、弱小部族に対して略奪、殺戮が当たり前、うかうかしていると財産、女、子供も奪われ奴隷にされてしまう。そんな徹底した弱肉強食の社会。
そんな環境で母と弟たちを守り、部族を維持していくために奔走した。そして奇跡的に命を落とさず生き抜いたチンギス・ハーンはモンゴル高原に群雄割拠する多くの遊牧騎馬民族を切り従え、ハーンの座を手に入れた。そして東はチャイナの金、西はウイグル、西遼、ホラズムといった大国を征服し、ユーラシアの覇者となった。

チンギス・ハーンの72年の生涯を描いている。農耕民族には理解出来ない騎馬民族の弱肉強食の社会。でもチンギス・ハーンは戦いに強いだけではなく情報収集にエリートをあて、スパイ活動など一頭抜けた方策。そして敵対者に対しては徹底的に攻撃、略奪、殺戮するが、投降してくる者には強力な保護をするという両刀遣いで人心把握をおこなっていた。この時代の国という考え方は土地を支配するということではなく、人を支配する。したがってやくざの親分という感じで考えれば判りやすい。城、宮殿なども持たずテント生活、チンギス・ハーンの行くところが中心地といった感じ。したがってユーラシアの覇者といっても各地の親分衆を従えていると理解した方が判りやすいのでは
前半は人の名前が一杯出てきて、その係累を書かれているので非常に読みづらい、理解しづらい本です。読み進むにつれて少しずつ理解出来てくる。