書名:「青色」に挑んだ男たち 中村修二と異端の研究者列伝
著者:中島 彰
発行所:日本経済新聞社
発行年月日:2003/10/24
ページ:284頁
定価:1800円+税
昨年、青色発光ダイオード(青色LED)でノーベル物理学賞した中村修二、赤崎勇、天野浩の3人をはじめ、青色を求めて松岡隆志、秋本克洋、河合弘治、大場康夫ら、ほかの日本人研究者たちの開発にどう挑んでいったか?そんな軌跡を追った力作です。ノーベル賞を受賞した人々しか知らなかったけれどそれ以外にも勝れた業績を残している人々がいた。そして幸福の女神は?
中村、赤﨑、天野の三氏への本人インタビューや、彼らを身近に知る人々の証言をもとに再現されている。知らなかったことが出てきて面白い。
・中村修二は、なぜ、ほとんど誰も見向きもしなかった窒化ガリウムを青色LEDの材料に選んだのか。なぜ彼は独力で量産と実用化に成功できたのか。
・赤﨑勇が、青色発光素子の「生みの親」と呼ばれるのはなぜか。1970年代から、どのように研究を進めていたのか。
・天野浩が、赤﨑の右腕といわれるのはなぜか。いかなる困難を乗り越えて、良質の窒化ガリウム結晶の形成に成功したのか。
・松岡隆志、秋本克洋、河合弘治、大場康夫ら、ほかの日本人研究者たちが青色LED開発に果たした大きな役割とは。
・中村修二vs日亜化学工業の「青色発光ダイオード訴訟」が意味するものとは。