投稿者 スレッド: 「放射能汚染地図」の今  (参照数 296 回)

admin

  • Administrator
  • Hero Member
  • *****
  • 投稿: 59142
    • プロフィールを見る
「放射能汚染地図」の今
« 投稿日:: 7月 30, 2014, 10:17:53 am »
書名:「放射能汚染地図」の今
著者:木村 真三
発行所:講談社
発行年月日:2014/2/27
ページ:242頁
定価:1500 円+税

福島第一原発事故も3年も立ってしまうと世間の話題から全く忘れられてしまった。原発事故は話題にしてはいけない話題。そんな昨今、新しい事件だけしか追わないマスコミ、そしてそれを当たり前の事として許してしまっている私たち。どうかしているのでは。
原発事故はまだ何も終わっていない。そのことを日本人は忘れてはならない。いち早く福島に入って放射能汚染の実態を知らせた木村真三氏、3年にわたる記録を纏めた本です。NHKのETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図』で、行動する科学者として脚光を浴びた木村真三氏、初の著書。

著者は盛んに良い情報も悪い情報も正確に伝えないといけない。今回の事故で全て隠す、隠蔽ばかりやって来た政府、東京電力、忘れた頃に重大な情報を発表する。こんなことをやって来た。これがこれからの損害賠償問題、核廃棄物処理、帰還問題など全てに渡って困難な問題を先送りした。パニックを恐れて発表しなかった。とでもそれは一番悪い解決策。本当の事を正直に言うという当たり前事が出来なかった。このつけが今後重くのしかかってくるでしょう。著者は汚染地帯へいって正直に測定値を発表している。事故直後何も知らせられていない住民に避難した方が良いとはっきりと言っている。「出来ること出来ないこと、わからないこと」をはっきりした方が理解が早いし、住民も自分で考えることが出来る。自分で考えることが出来る正確な情報を如何にして発信しているか苦心している。

もう自分には関係ないと思っている無関心な人たちにも、あらためて「まだ終わっていないし、自分にもまだ関係あること」と再認識させてくれる本です。福島に二本松に住みついて活動を続けている著者の真摯な報告です。ただ机上の空論、現場には入らず、テレビ、新聞情報だけで発言している人々とは全く違う価値ある情報が一杯です。自分で考えることの大切さと情報が書かれています。