書名:ヴィーナス☆ゴールド
著者:山崎 洋子
発行所:毎日新聞社
発行年月日:2004/8/5
ページ:435頁
定価:2000円+税
平凡に暮らすOLが親の借金を背負い、父親の自殺、母親の自殺未遂、弟の交通事故という不幸にあって今日その日の食べ物も無い状態で横浜のドヤ街・寿町に迷い込んだ武部灯子が巻き込まれる戦後の歴史の奥に潜む深い深い闇。吉田新田は扇町、寿町などと目出度い名前の町だった。でも戦後闇市が出来た野木、そして寿町は日本三大ドヤ街になる。そこで繰り広げられる喜怒哀楽、人生の底の底を這い図入り廻る人には言えない過去を背をった人々を描いている。武部灯子は出会う人の過去を知れば知るほどどんどん、知りたくなって深みはまっていく。ちょっとミステリ展開でおもしろい。舞台は横浜、横浜のよく知られている場所がいっぱい出てくる。