書名:炎天の雪(上)
著者:諸田 玲子
発行所:集英社
発行年月日:2010/8/10
ページ:442頁
定価:1900円+税
書名:炎天の雪(下)
著者:諸田 玲子
発行所:集英社
発行年月日:2010/8/10
ページ:450頁
定価:1900円+税
時は江戸時代中期、場所は加賀百万石の金沢城下を舞台に、加賀騒動の起こった10年後、大盗賊白銀屋与左衛門とその妻、加賀騒動で失脚した大槻伝蔵(元大老)に文を持って行ったことで入牢10年で出獄したばかりの小松屋佐七が数奇な運命に巻き込まれていく。読んでいて重たい重たい切ない物語。この作者の作品は少し大風呂敷を広げすぎて収束がつかない物語が多いような気がする。それとテーマが絞り切れていない。加賀騒動に翻弄された人々と大盗賊白銀屋与左衛門とその妻をそれぞれ無理矢理結びつけようとするところに無理がある感じがした。何となく詳しすぎる説明が多すぎる読者に任せるところが少ないのかな?ちょっと欲張りすぎという感じがした。
加賀前田家の藩主のこと、加賀八家のことなど知らなかったことを調べるきっかけを作ってくれた。