投稿者 スレッド: 夜の腕 祇園社神灯事件簿二  (参照数 341 回)

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夜の腕 祇園社神灯事件簿二
« 投稿日:: 8月 05, 2013, 11:07:13 pm »
書名:夜の腕 祇園社神灯事件簿二
著者:澤田 ふじ子
発行所:中央公論社
発行年月日:2002/3/28
ページ:276頁
定価:1600円+税

祇園社警護のお火役の頼助と相方・孫市らが京都を舞台に起こる奇妙な事件を人情をもって解決していくというストーリー。主役はいつも同じメンバーが登場、事件関係者が一回ごとに変わってくる。
頼助は、ひょんなことから芝居小屋の雑役・正蔵を知る。正蔵は、江戸から京へ興行にやってきた一座の一人だったが、病に倒れた末に見捨てられ、小屋の主の慈悲で雇われている身なのだ。そして死病にとりつかれた正蔵から思いもかけない願いを打ち明けられる…。表題の夜の腕の他、祇園の賽客、暗い桜、牢屋絵師が収録されている。気楽に読める本です。暇つぶし本かな?

あとがきに京都人は三代住まねば京都人ではない。京都は詐欺師の町だと言っている。京扇子、京紅のように京の名をかぶせるだけで付加価値をつけ、なにかありがたくさせている。京都に住んでいるが愛知県から移ってきた作者の体験?が根にあるのか?ちょっと皮肉が混じっている。でも一理ある。ブランドなんてそのような物ですね。誰が目に見えないものを付加価値として付ける。日本全国詐欺師だらけになっている現代では?一時流行ったビジネスに付加価値ばかり言っていたような気がします。