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ノーペイン、ノーゲイン
« 投稿日:: 4月 11, 2013, 10:07:19 pm »
書名:ノーペイン、ノーゲイン
著者:山本 甲士
発行所:角川書店
発行年月日:1996/5/25
ページ:284頁
定価:1456円+税

スポーツクラブを舞台に、窃盗事件、犯人が一人称で自分の犯罪を語っていく。横領事件・殺人事件とそれぞれ該当者が一人称で語っていくというスタイル。ウエイトトレーニングについてものすごく詳しく作者の知識が披露される。これは横溝正史賞の応募作で、後書きで入選するための作者のポイントを列記している。(企業秘密です)

自分の書きたい作品を書く。自分が興味を持った分野を書く。でも選者の得意分野は曖昧に、選者の不得手な分野を詳しくかく。この小説の中では窃盗犯が酔っぱらいに後ろ姿を見られた。ということで体型を変えるためにウエイトトレーニングで3ヶ月必死で練習する。勿論理論に基づいて。3ヶ月後には全く違った逆三角形の体型を獲得する。その窃盗犯がベンチプレスで自爆して首を絞めて事故死する。この死に疑いをもった刑事は。
健康産業界の裏側で繰り広げられる利権・派閥争い。フィットネスクラブを舞台にした小説。第16回横溝正史賞優秀作。