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同調圧力
« 投稿日:: 8月 06, 2019, 10:55:23 pm »
書名:同調圧力
著者 望月 衣塑子
著者 前川 喜平
著者 マーティン・ファクラー
発行所:株KADOKAWA
発行年月日:2019/6/25
ページ:249頁
定価:840円+税

映画「新聞記者」の上映を記念して作られた本です。自由なはずの民主主義の
国、日本で発言がはばかれるのは何故?重苦しい空気の覆う世間、同調圧力か
ら自由に!そんな試みの本です。マーティン・ファクラーさんのアメリカの権
力のメディアに対する妨害は日本の10倍以上、そんな権力の監視をするのがメ
ディア、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズの役割、日本と違って
実際の戦争を戦ってきたアメリカのジャーナリストは権力に追従した失敗など
を十分経験して賢くなっている。それに比べて日本のメディアはやっぱり甘い。
現状維持していれば飯が食える。権力の監視などしてにらまれるよりも、黙っ
ていた方が良い。という発想と行動を取っている。大手新聞社は新聞の売り上
げは4000万部を下回る。毎年販売部数は低下の一途。でも倒産など誰も心配し
ない。大手新聞社は今では不動産業者、都心の一等地に超高層ビルを建ててレ
ンタル業(日本経済新聞社、朝日新聞社、読売新聞社、毎日新聞社)に精を出
す。ジャーナリズム、メディアなんて考えなくても良い。そんな大手新聞には
権力の監視など出来ない。やらない。権力に迎合していても生きていける。そ
んな現状がある。読み応えの或る本です。

本書より
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自由なはずの現代社会で、発言がはばかられるのはなぜなのか。重苦しい空気
から軽やかに飛び出した著者たち。会社や友人関係、家族など、さまざまなと
ころを覆う同調圧力から自由になれるヒントが見つかる。

暗黙のルールを軽快に打ち破る著者たちが、息苦しい社会に一石を投じる
【目次】
第一章 記者の同調圧力 望月衣塑子
1 質問を妨げられる記者会見
 国会でのレッテル貼り
 申し入れ書という名の締め出し
2 記者と同調圧力
 抜くか抜かれるか
 削られた8行
 君らの背後にいる国民に向けてオレは話しているんだ
 ジャパンタイムズの変節
3 同調圧力に屈しない人々
 真冬の撮影
 映像の強さ
 伊藤詩織さんとの再会

第二章 組織と教育現場の同調圧力 前川喜平
1 何もしないという同調圧力
 遅れず、休まず、働かず
 外国人のための日本語教育政策の振り揉め
 省庁としてのワンボイス
2 道徳教育が生み出す同調圧力
 前任者から引き継ぐ時限爆弾
 面従腹背に徹し切れなかったとき
 道徳の教科化への憂慮
 同調圧力を教える教材
3 真に自由な人間に同調圧力は無力だ
 新自由主義はなぜ排外主義に向かうのか
 答えは自分で見つけるしかないと悟った高校時代
 多感な10代の自問自答が自分のなかの座標軸をつくる

第三章 メディアの同調圧力 マーティン・ファクラー
1 アメリカの報道はスクープ報道から調査報道へ
 戦争を招いてしまった大誤報
 なぜ特ダネをもらえたのかを考える
2 日本メディアに危機感がない理由
 オバマ大統領の圧力
 日本の新聞社は不動産業だ
 Iを主語にした新聞記事
3 信頼できるメディアが道しるべに 
 記者クラブというカルテル制度
 談合的に生み出される記事
 朝日新聞の残念な撤退
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巻末付録 座談会 同調圧力から抜け出すには
 薄れてしまった記者たちの危機感
 日本の報道は天国?
 個人ネタをリークする機関とは
 人事の前で口を閉ざさざるを得ない
 菅官房長官が一元管理する役人の人事
 究極のKY力