投稿者 スレッド: アスファルトの下の江戸 住まいと暮らし  (参照数 281 回)

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アスファルトの下の江戸 住まいと暮らし
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 11:47:22 pm »
書名:アスファルトの下の江戸 住まいと暮らし
著者:寺島 孝一
発行所:吉川弘文館
発行年月日:2005/06/01
ページ:213頁
定価:1700円+税

1980年代から東京の街の再開発がいろいろなところで盛んになって、東京の地下が
発掘されて、いままで文献、遺物等でしか判らなかったことが、もう少しはっきり
と判るようになってきた。そんな江戸時代の地層から出土する豊富な事蹟を絵画や
文献と照らし合わせながら、江戸庶民の生活を再現して、飽食の現代を生きるわれ
われに、真の豊かな生活とはなにか?を考えさせる。

本書より
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貧しい時代、人間の欲望は、将来の「発展」へ向かっての原動力であった。しかし
、発展をいつまでも続けていいものではなことは、単純に、地球の収容力を考えれ
ばどんな素人にもすぐ判ることである。世界一の長寿国になり、お天道様したで、
三度々々食事をいただき、暖かい布団の中で寝てその上、一体何を望もうというの
か。

衣食足りて、礼節を知る

「管子」の中の有名な言葉である。二十世紀は、この管仲の言葉が、決定的に間違
っていたことを、この星をあげて、実証した世紀であったかもしれない。

欲望は、満たされない時に美しい。
しかし、すべての欲望が満たされている時、さらなる欲望は、はてしなく醜悪であ
る。

どこで止まるべきか、あるいはどこで止まるべきだったか、いま私たちは真剣に考
えてみる必要があるのではないだろうか。