投稿者 スレッド: 陸海軍人国記 「軍人わしが国さ」  (参照数 376 回)

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陸海軍人国記 「軍人わしが国さ」
« 投稿日:: 8月 14, 2017, 03:23:26 pm »
書名:陸海軍人国記
   「軍人わしが国さ」
著者:伊藤 金次郎
発行所:芙蓉書房
発行年月日:1980/4/20
ページ:478頁
定価:4,000 円+税

大正より昭和前期かけて著名な人物評論家としてならした伊藤金次郎(1964年
死去)が珍しく陸海軍人を論評した「軍人わしが国さ」(昭和14年発行)上下
二巻を合併した復刻版です。昭和14年発行までに陸軍大将102名、海軍大将58
名をはじめ陸海軍の軍人約2000名を俎上にのせて、彼らを育てた風土と歴史を
都道府県別に探る。

大将は長州、薩摩閥でないとなかなか慣れない、したがってそれ以外の出身者
はいかに長州、薩摩閥に気に入られるか、出世競争というよりごますりが横行
している実力は無いけれど長州、薩摩閥へのごますりがうまい人が出世する。
日露戦争後100人ほどの華族がになった軍人は出世すると大将、華族になれる。
大正・昭和初期まで軍人を見ていくと軍隊より政治志向が多い。そして出世主
義、薩長閥のものは勿論、それに取り入ったものばかりが出世する。そんな状
況を歯に衣を着せず、はっきりと書いている。なかなか気骨のある著者です。
昭和14年と言えば軍人さんは怖かったはずなのに。そんな状況下を考えながら
この本を読むとジャーナリストとは?今とは全く違うことがわかる。

伊藤金次郎[イトウキンジロウ]
明治25年愛知県生まれ。大正7年東京日日新聞社入社、事業部長・社会部長
・名古屋支局長兼名古屋毎日新聞取締役・内国通信部長を歴任。昭和19年台
湾新報社副社長兼主筆、昭和21年東海毎日新聞代表取締役兼主筆編集局長。
昭和39年没

大日本帝国陸軍の大将とは
戦前の日本陸軍では陸軍大将は官吏区分の最上級である親任官に位置し、内閣
総理大臣や枢密院議長と同じ格付けであった。西郷隆盛から陸軍大将に任官し
た者は僅か134名、日本海軍の海軍大将は西郷従道の進級から塚原二四三、井
上成美の進級まで合計77名。

空前絶後の「奇書」から知る、あの軍人の意外な評価と素顔
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52445