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天を衝く
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 10:24:23 pm »
書名:天を衝く(上)
著者:高橋 克彦
発行所:講談社
発行年月日:2001/10/19
ページ:634頁
定価:2000円+税

書名:天を衝く(下)
著者:高橋 克彦
発行所:講談社
発行年月日:2001/10/19
ページ:567頁
定価:2000円+税

「火怨」「炎立つ」「天を衝く」は東北地方を舞台とする高橋克彦の3部作です。

奥州の最北端陸奥(みちのく)には、南北朝時代から源氏の血を引く南部一族が
治めていた。周辺には津軽・秋田・斯波・葛西が蟠踞しており南部一族と対立し
ていたが、その南部一族で最強と呼ばれる九戸党という集団がいた。

この九戸党を率いる武将が「北の鬼」と呼ばれる九戸政実が主人公です。南部一
族といえ本家とは何事にも対立し異端視されている九戸政実、ただし武将として
は正論。余計に煙たい存在とされる。本家棟梁を巡る争いが起こるたびに「九戸
党」内部を固め、南部一族を統一して周辺諸国を切り従え天下統一を夢見るが、
南部本家を滅ぼすわけはいかない。南部の分裂は避ければならないという判断で
時を過ごしてしまう。
豊臣秀吉が西国を統一すると、南部本家はすぐに秀吉に臣従しようと行動をする
。当初は秀吉も奥羽の南部なんかには目もくれない。前田利家の助力によって何
とか秀吉の配下にして貰うことができた。

そこで九戸政実は南部家の存続はなったとして、「九戸党」として豊臣政権に死
を賭けた喧嘩を画策する。秀吉の商人のような損得勘定で動く、武士たるものを
しらない男を嫌う九戸政実は居城二戸城に籠もって豊臣政権の蒲生氏郷の率いる1
0万の大軍と戦いを始める。5千人対10万人の無謀な戦いの行くへは?。戦で一度
も負けを知らなかった。勝てない戦しかしなかった九戸政実の生涯を描いている
。東北を舞台とするスケールの大きな長編時代小説です。