投稿者 スレッド: 親鸞  (参照数 449 回)

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親鸞
« 投稿日:: 3月 01, 2013, 07:41:33 pm »
書名:親鸞(上)
著者:五木 寛之
発行所:講談社
発行年月日:2010/1/1
ページ:309頁
定価:1500円+税

書名:親鸞(下)
著者:五木 寛之
発行所:講談社
発行年月日:2010/1/1
ページ:318頁
定価:1500円+税

上巻は電子本の形で公開されたことのある。五木寛之の親鸞をようやく読みまし
た。親鸞というと吉川英治、丹羽文雄などの作品もありますが、それとは違った
五木寛之流の物語。どちらかというと読み物として面白く脚色されているように
思う。面白さは吉川英治の方が格段に上又宮本武蔵ばりの自己の探究、丹羽文雄
は思想面に深い深い洞察があるように思う。この作品はどちらかというと現代的
な視点で末法の時代を見て、下層の人々の中に飛び込んでいく、飛び込まざるを
得ないような親鸞として描いている。日本の仏教の成り立ちから国家鎮護の仏教
、国家管理の仏教最澄、空海を始め庶民、女は蚊帳の外の仏教感の時代に、誰で
も「念仏を称えると浄土」にいける。念仏仏教として法然上人の教えを信じ、そ
の教えを広げていく親鸞の姿を描いている。現代西洋からの影響で、平等とか、
自由とか言われているが、その当時はそんな意識はあまりなかったような感じも
する。今年、親鸞生誕750年、法然生誕800年この本との出会いも一つの縁かなと
思う。