書名:時代はいつもこう変わる
著者:日下公人
発行所:リベラル社
発行日:2004/06/18
定価:1,200 +税
この本は随分と古い本ですが、日下公人の先見性があまりにも速いので、今でも
十分進んでいる考え方だと思います。この人の本は発売されて直ぐ読んで、じっ
くりと寝かせておいて5年後読み返してみるとようやく価値の判る本かも知れませ
ん。
経済の法則、世の中の見方の法則を50ほど例を挙げて説明しています。
文化が先、工業化が後の法則
フォードが車を大量生産して一般に普及させた。これを資本主義の台頭、労働者
をやっと富は資本家に蓄積されたと解釈している今までの経済学。そんな中でも
「恋愛と贅沢と資本主義」を現したヴェルナー ゾンバルト、資本主義、 贅沢こ
そそのひとつと結論づけた。贅沢の背景には女性がいて、贅沢は姦通や蓄妾、売
春と深く結びついていたというのである。かくて著者は断ずる。「非合法的恋愛
の合法的な子供である奢侈は、資本主義を生み落とすことになった」と。
正しくても普及しないことがある。正しくなくても普及することがある。
モード→ファッション→スタイル→礼服の法則
今日の贅沢品→明日の必需品。今日の必需品→昨日の贅沢品(始まりは贅沢の法
則)
いつも新鮮なアイデア、説を読んで元気が出て来る。マンネリ化したときはすぐ
にでも取り出したい本の一冊です。