書名:イスラム国の正体
著者:黒井 文太郎
発行所:KKベストセラーズ
発行年月日:2014/12/20
ページ:206頁
定価:830円+税
中東問題に詳しい軍事ジャーナリスト(奥さんはシリア人)が「イスラム国」とは一体何者なのか?何故「国」を自称するのか?この「イスラム国」は世界各国から若い兵士がリクルートに答えて参加している。その組織は?資金は?指導者は?そして本当の目的は何なのかをイスラム世界の歴史と共に、明らかにする。
狂気の残虐集団の真実の姿はどこから出てきたのか?7世紀の世界に戻ることを目指して動き始めた「イスラム国」。西洋人が勝手に決めた国境は無視、国境を越えた勢力になってきている。アメリカの空爆、ロシアの空爆では完全に制圧することは出来ない。これから長い長い間続くイスラム国の行くへは、世界は?どうなっていくか?世界の価値観とは相容れない彼らの価値観にどう付き合って行けば良いのか?
本書より
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プロローグ 内戦が生んだ自称国家
第1章 殺しの軍団
第2章 「イスラム国」――その出自と成長
第3章 怒濤の進撃
第4章 オバマ vs. イスラム国
第5章 イスラム国の知られざる実像
第6章 ネット戦略と海外ネットワーク
第7章 イスラム国はなぜ残虐なのか
第8章 イスラム国の今後
エピローグ――「遠い国」で今、起きていること
イスラム国の正体
2004年
「アルカイダ分派」としてイスラム教スンニ派過激派武装勢力をアブムサブ・ザルカウィが設立
2006年後半
組織再編で、ISI(イラクのイスラム国)となる。
2013年4月
組織再編で、ヌスラ戦線を編入。今後「イスラム国」を名乗ることを示唆。
2013年後半
アメリカ・ワシントン政府が「イスラム国」を「ISIL」と呼び出す。(ISIL = Islamic State in Iraq and the Levant)
2013年後半
米報道では「イスラム国」を「ISIS」と呼び出す。(ISIS = the Islamic State in Iraq and al-Sham)
2013年後半
「イスラム国」は「イスラム国」利用を主張。(Islamic State)
世界を震撼させた超過激軍団の謎
2014年6月、中東でかつて見たこともない強大な「テロ集団」が突然誕生した。イスラム国と名乗った彼らは、凄まじい勢いでイラクとシリアに広大な支配地を手に入れると、独自の偏狭な解釈で、イスラム法に基づくと称する過酷な恐怖支配を推し進めた。
イスラム国の軍団は、政府軍から鹵獲した戦車を連ねて進軍し、捕虜や民間人を大量処刑し、奴隷として売り飛ばした。その行状はとても人間とは思えないほどだ。
彼らはどこから来たのか? 何が望みなのか? 彼らを止めることはできるのか――?