書名：間違いだらけのエコ生活
著者：武田邦彦
出版社：主婦の友社
発行年月日：2008/9/1
価格：1000円＋税
偽善エコロジー「環境生活」が地球を破壊する（武田 邦彦）よりより分かりやすく
説明した本です。専門家は難しい話をより難しく説明することは得意な人が多いの
ですが、難しい話を易しく説明している。また一部の専門ばかりではなく総合的に
解説している。細分化された学問領域ではやむを得ないのかもしれないが、武田教
授のこなれた説明には説得がある。また理解しやすい。
環境問題を考える上で大変参考になると思う。昨今の金融不安、株の下落、原油
の下落などの実体経済の問題ではなく、架空経済の問題で世界中が大騒ぎしている
ように、環境問題もどこか背後霊に振り回されている感じがする。基本を押さえた
考え方をしたいものです。役人、政治家、先生には一度は読んで欲しい一書。勿論
皆さんにも。
みんなに犠牲をして節約節約を強いて、結果は無駄なことばかりを提唱している
エコ生活。主役の庶民を忘れていると言っています。資源としての石油を持ってい
ない日本が節約をしても、産出国は他に売るだけ。持っていない石油の節約を強い
るいろいろな政策はなんなんでしょうね。笑ってしまう例がいろいろあって面白く
読みました。
著者の勧める節約はまた、もの、金ばかりに目を奪われずにこころが豊かになる
ように
愛用品の五原則
・もっているものの数がもともと少ないこと
・長く使えること
・手を焼かせること
・故障しても悪戦苦闘すれば、自分で修理できること
・磨くと光ること、または磨きがいがあること
自分の人生の時間は同じでも、環境環境とストレスをためて過ごすこと、ゆっくり
訪れた街の喫茶店でいっぱいのコーヒーを楽しむことか自由に選択できる許される
社会を作るのが政府の役割。割り箸を使うな！、レジ袋を使うな！、分別回収しな
さい！、冷房は28℃！などを強要して脅かすのが政府の役割ではない。
また本当に言いたいところは人口問題、食糧問題をまとめています。なるほど
なるほどうなずきながら読みました。
歯に衣を着せぬ発言が多いのですが、もやもやとしていたものがすっきりとするシ
ャープさがある本書です。
