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仁義なきキリスト教史
« 投稿日:: 9月 15, 2015, 09:52:20 pm »
書名:仁義なきキリスト教史
著者:架神 恭介
発行所:筑摩書房
発行年月日:2014/2/25
ページ:302頁
定価:1500円+税

「あいつら、言うてみりゃ人の罪でメシ食うとるんで」キリスト教2000年を広島弁(やくざ言葉)で綴るキリスト教入門書、歴史書です。キリスト教の活動をやくざの組織、抗争史と考えたら理解しやすい。そんな試みの本です。「おやっさん、おやっさん、なんでワシを見捨てたんじゃ! 」おやっさんはエフォヴァ(エホバ)の神(キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の神)のこと。

イエスがキリストと呼ばれるように何故なったか?イエスってどんな人、十字軍とは、何故?十字軍が起こったのか?ローマ帝国とキリスト教、ローマ帝国の分裂、ローマ帝国の滅亡、ルターの宗教改革、広大な領域からバチカン市国に閉じ込められたキリスト教などを少し誇張を交えながらやくざの縄張り争い、やくざ組織として描いている。そしてそれぞれの章には少し真面目な解説もあって、判りやすいキリスト教入門書です。この本は横浜市の図書館に1冊しかないので、1年3ヶ月待って漸く読むことが出来ました。購入するほどの本ではないかな?

本書より
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第1章 やくざイエス
第2章 やくざイエスの死
第3章 初期やくざ教会
第4章 パウロ--極道の伝道師たち
第5章 ローマ帝国に忍び寄るやくざの影
第6章 実録・叙任権やくざ闘争
第7章 第四回十字軍
第8章 極道ルターの宗教改革
終章 インタビュー・ウィズ・やくざ

『仁義なきキリスト教史』架神恭介著 著者インタビュー
http://president.jp/articles/-/14165
ギックスの本棚/仁義なきキリスト教史(筑摩書房 /加神恭介著)
http://www.gixo.jp/blog/2138
より
言われてみれば、確かに「暴力団=組」と「宗教=教団」は類似する部分があるように思えます。
・道を極める、と書いて極道。そういう意味では、宗教も一つの「道」であり、それを極める「宗教家」「信者」は”極道”と呼べなくもない。
・その宗教に入信することは「盃を交わす」と類似する。
・宗教側から信者を除名することを「破門」と呼ぶ。
・何らかの名目で金品を徴収し、それを収益とすることが「シノギ」と似ている。
・宗教は、信者を増やすことが存在意義。「縄張り争い」という事ができる。
・当然ながら、信じる宗教が違えば争いが起きる。それは「抗争」に似ている。
・ある教義を効率的に広めていく(縄張りを広げていく)ためには、分派をつくって分割統治していく必要がある=分家ができる。
・国家権力との無闇に戦うのは得策ではない。国家とうまく(合法的に)付き合うことができれば勢力拡大ができる。