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海辺のカフカ
« 投稿日:: 5月 25, 2015, 08:14:43 pm »
書名:海辺のカフカ(上)
著者:村上 春樹
発行所:新潮社
発行年月日:2002/9/10
ページ:397頁
定価:1600円+税


書名:海辺のカフカ(下)
著者:村上 春樹
発行所:新潮社
発行年月日:2002/9/10
ページ:429頁
定価:1600円+税

この本は「フランツ・カフカ」賞を送られた。そして村上春樹の名を国際的なものしたと言われている作品。そしてノーベル賞に繋がるものだとも言われているらしい。

この本のテーマは「子どもの成長」ということだ。15歳の少年が自立のための放浪に出て、さまざまな経験をした挙句、大人への道に一歩踏み出す。この作品は少年の父親からの自立を意味する家出と、そこからの帰還という形と現実世界から非現実世界への旅立ちとそこからの帰還という2つのストーリー構成で描いている。15歳の田村カフカともう一人のナカタさんという主人公が、章を変えて交互に描かれていく。判りやすいようでなかなかややこしい。父親からの自立というところで父親殺し、そして母、姉との近親相姦、そしてそれは非現実世界で起こる。二人の主人公の物語は別仕立てであり、二人は出会うことはない。

15歳の田村カフカは家出をして、四国の高知に行く、そして小さな図書館の片隅で暮らすようになった。そこでいろいろな経験をしながら成長していく。ナカタさんは戦時中小学生の頃山梨の疎開地でクラス全員で遠足に行った山の中で小学生全員ジュラルミンの光を見た後突然気を失ってしまった。その後ナカタさん以外は数時間で回復するが、ナカタさん何日も気がつかないままだった。その後気がついた時には全く記憶をなくしてしまってた。そんなナカタさんが遠い記憶を取り戻すために旅に出る。

ノーベル賞につながると言われているけれど村上春樹はやっぱりどこがいいのかよく分からない。