書名:小原鐵五郎伝Ⅱ
信用金庫の歴史と小原鐵五郎
著者:小原 鐵五郎
発行所:金融タイムス社
発行年月日:1988/3
ページ:493頁
勲一等瑞宝章を受章した記念に前作「小原鐵五郎伝 信用金庫の歴史と小原鐵五郎」を再編集、追加した最新版です。写真なんかもカラー版、ちょっと豪華な感じです。内容は章立ては違うが、ほぼ同じ、小原鐵学の部分が新たに追加されています。また1980年から後の活動など。
歴史をこよなく愛すの章では源義家の「人情」、菅原道真の「清廉」、熊谷直実の「侠気」、北条早雲の「先駆」、徳川家康の「悠揚」、平田靱負の「責任」、江川胆庵の「人脈」、二本松少年隊の「一途」、野口英世の「不屈」、秦の始皇帝の「構想」、山中鹿之介の「初心貫徹」、吉田松陰の「情熱」、宮本武蔵の「孤高」、豊臣秀吉の「果断さ」など歴史には学ぶ事が多いと述べている。もっとも尊敬する人は源義家、源義家が前九年の役、後三年の役で手柄を立てても京都の朝廷、貴族からはわずかな褒章しかもらえなかった。しかし自分の財産を処分して部下に分け与えて東国源氏の基礎を築いた。そのおかげで源頼朝も鎌倉に幕府を開く事ができた。と。「歴史は我が師」と言っている。
貸すも親切、貸さぬも親切
私は金を貸す場合先生の家康と同じ考えでその人の能力に応じた金しか貸しません。分に応じた金を貸していけば失敗しないんですが、分に応じない金を貸すと自分の商売以外の訳の分からない仕事に手をつけて失敗します。(山岡荘八郎氏との対談)