書名:あたり(魚信)
著者:山本 甲士
発行所:文藝春秋
発行年月日:2008/6/15
ページ:269頁
定価:1619円+税
おいかわ(追河)、らいぎょ(雷魚)、うなぎ(鰻)、あゆ(鮎)、たなご(鱮)、まぶな(真鮒)と川魚つりを題材に釣り人そこに関わる人間模様をユーモラスに、時には真剣に描いた作品。「奇跡を信じたければ、釣りをするがいい」という地元の隠れキリスタンにまつわる言い伝えをキーワードとした短編集です。就職の決まらないフリーター、上司を殴って首になったサラリーマン、上司に幻滅して出張途中で休暇を取った営業マン、それぞれの人が田富瀬川という清澄な小さな川に集う釣り人と出会うことで展開される人間模様。優しくて暖かでユーモラスで心温まる話が続く。
本書より
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他人を信じたければ、金を貸すがいい
恋愛を信じたければ、結婚するがいい
神様を信じたければ、教会に行くがいい
奇跡を信じたければ、釣りをするがいい