書名:柚子の花咲く
著者:葉室 麟
発行所:朝日新聞社
発行年月日:2013/10/30
ページ:355頁
定価:660円+税
「桃栗三年柿八年、柚子は九年で花が咲く」
若き日坂藩士・筒井恭平は殺された恩師梶与五郎の死の真相を求めてあちこち飛び回る日坂藩士・筒井恭平。村塾の教師として梶与五郎がやって来たときから教え受けた教え子恭平、その友達などの若者が
日坂藩の重臣など妨害ももろともせず、恩師殺害の真相と藩の隠された事実を探り出す。恩師梶与五郎は身分の隔てなく愛情を注ぐ子供達への接し方は、教え子達から厚く慕われていた。
その梶がが殺された途端に女にだらしがない、金に酒にだらしがないという悪評が立った。この噂を聞いた教え子達が立ち上がって真相を突き止めるというストーリー。そこには「桃栗三年柿八年で育つ子供居れば柚子は九年で花が咲く」という子供達の成長をじっくりと待っていた梶の生き方に繋がるもの。